赤鯱新報

【名古屋vsFC東京】レビュー:新生の手応え感じる勝点1。名古屋の追撃態勢は、ここからさらに加速する。

■2016明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第10節
8月27日(土)名古屋 1-1 FC東京(18:04KICK OFF/豊田ス/14,379人)
得点者:45’野田隆之介(名古屋)90+1’中島翔哉(FC東京)
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わずか4日間の練習で、これほどまでにチームは変われるものなのか。不明瞭なプレーを繰り返し、ただ無為に時間を浪費していくばかりだった1週間前の姿はそこにはなかった。ジュロヴスキー監督のもとチームを再編した名古屋は規律と原則、戦術と技術が同居する明確なサッカーを展開し、18試合ぶりの勝利にあと一歩のところまで迫った。追いつかれて勝点2を失う悪癖は相変わらずだが、それ以上にこの日の試合内容が持つ意味は大きい。苦戦の中ですり減っていった自信を、彼らはすっかり回復したように見えたからだ。

ポジショニングとポゼッション、そして守備のディシプリン。この3つの要素が名古屋を劇的に変えた。ピッチの横幅を目いっぱいに使い、空いた中央のゾーンで数的優位を作ってボールをつなぐ。ボールの位置や相手の対応によって選手たちのポジショニングや動かすべきボールの流れはある程度指示されており、明確な判断基準の下にプレーする選手たちの動きには「ここはこうすればいい」という、今までにない余裕と自信が満ち溢れていた。試合前のウォーミングアップ時にも復習が繰り返された守備面の連係についても、サイドバックにコンバートされた磯村亮太含め良好に機能し、前半は特にFC東京にこれといったチャンスを作らせなかった。磯村は「やっていてそんなに怖い感じはなかった。こっちもシュートを打たれながらも狙いのある守備ができていたと思う」と手応えを口にし、楢崎正剛も「守ることもそうだし、守る負担を減らすために自分たちがうまくボールを回していけた。次が楽しみ」と、攻守が一体となったチームの動きに納得の表情を浮かべた。

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