赤鯱新報

【名古屋vs山口】レビュー:歯車の掛け違えを修正しきれなかった、“無抵抗の失点”。敗戦から得た教訓は、次にどのような修正をチームに提案するのか。

■2017明治安田生命J2リーグ第9節
4月22日(土)名古屋 0-2 山口(14:00KICK OFF/パロ瑞穂/8,883人)
得点者:34’小野瀬康介(山口)36’小塚和季(山口)
———–
彼方を立てれば此方が立たず。今季これまでで最高の立ち上がりだと誰もが思った試合は、最悪に近い形の失点を2つ重ねて敗戦に帰結した。前半は安定しないが、そこから巻き返して勝点を奪ってきたここ5試合とは、まったく逆の展開である。課題がクリアできたかと思えば、別の部分でマイナスが生じる。「良い教訓にしたい」と風間八宏監督は試合後にいつも使う言葉を敗戦の弁でも口にしたが、それはこれまで得てきた教訓をさらに強く意識させるものだったに違いない。

前節の徳島戦での内容の悪さを受け、指揮官は布陣変更という刺激をチームに与え、選手もポジションも入れ替えることで今節での挽回を狙っていた。3-5-2から4-3-3への変更は、相手が1トップの山口だという意味でも理に適った選択であり、4バックについても練習でも実戦でも経験済みのシステムだけに不安はそれほどなかった。また山口がキックオフからあまり積極的に前へ守備に出てこなかったこともあり、序盤の戦いに大きな問題はなく、むしろ前述の通り名古屋が主導権を握って試合をスタート。パスをつなぎ、ペナルティエリアに侵入していく流れの中で6分に内田健太、8分に玉田圭司がチャンスを迎えるなど決定機を作るという面でも滑り出しは良く、その裏返しのカウンターにも俊足の酒井隆介がしっかり目を光らせていた。

(残り 2645文字/全文: 3303文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ