赤鯱新報

【名古屋vs町田】レビュー:課題という名の苦みを含んだ4試合ぶりの勝利の味。チームにはようやく笑顔が戻った。

■2017明治安田生命J2リーグ第14節
5月17日(水)名古屋 2-1 町田(19:03KICK OFF/パロ瑞穂/7,708人)
得点者:10’玉田圭司(名古屋)76’谷澤達也(町田)90’+2シモビッチ(名古屋)
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理想通りとは言えないが、望んでいた展開に持ち込み、勝ちきった。その事実にまずは価値がある。3試合勝ちなしで臨んだ平日ナイトゲームは後半に苦戦を強いられたものの、その分だけ劇的な結末にもなった。完璧を求める中である種の“遊び”や“妥協”を入れてまとめた2-1の勝利には、杉本竜士の言う通り「勝ったら見えないところが美化されていく」部分がふんだんに含まれている。

このところはアウェイ続きだったからか、ことさらにホームコートアドバンテージを感じる試合でもあった。パロマ瑞穂の芝はまさしく“全面良芝”で、たっぷりと水を撒くこともできたために素晴らしくパスが走るピッチに仕上げられていた。風間八宏監督までが「難しいピッチだった」と認めた山形をはじめ、思い通りのパスワークの速さが出てこないJ2のピッチは彼らにとってもう一つの敵であり、それだけに“我が家”の芝は青かった。水曜日の夜としては健闘の部類に入る7708人の歓声がそこに加わり、会場の雰囲気もとても良かった。そうしたアドバンテージに背中を押されるようにして、名古屋の選手たちは序盤から躍動した。

文字通りの急先鋒として際立つ働きを見せたのが、ストライカーポジションでスタメン起用された杉森考起だ。

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