赤鯱新報

【若鯱通信】第5回:U-18注目選手インタビュー 成瀬竣平&藤井陽也「オレたちでグランパスU-18を引っ張っていく!!」<前編>

献身的なドリブラー成瀬竣平と、ゴール前の番人・藤井陽也。
今年序盤に年代別の日本代表に選出された伸び盛りの2年生コンビは、国際試合と同年代との競い合いの中で、メキメキと実力をつけてきている。
プリンスリーグが中断期に入り、スケジュールはクラブユース選手権予選へ進む中、攻守の重要人物でもある彼らの「今」を聞いた。

「もっとシュートを決めてよ(笑)」(藤井)
「もっとうるさくしていいよ(笑)」(成瀬)

Q:今年は年代別の日本代表にも選ばれているお二人ですが、そうしたところを踏まえての現状をまずは聞かせてください。

藤井陽也選手(MF)

藤井陽也(以下、藤井):自分は今回、U-17日本代表に選ばれたんですが、主力の選手とはまだまだ差があるなと感じました。ここからはその差を埋めて、それができればU-17ワールドカップの代表にも選ばれると思います。選ばれたならやっぱり活躍したいですし、活躍すれば将来にもつながっていくと思います。

成瀬竣平選手(MF)

成瀬竣平(以下、成瀬):自分は早生まれで一つ下のU-16日本代表に選ばれたんですが、自分たちの代でやっている時にもあまりスタメンで出られることが少なくて。一つ下の代表ならもう少しできるかなと思っていたところがあったんですが、行ってみたらそれが違って。一つ下でも巧い選手はたくさんいましたし、その中で自分のプレーがあまり出せなくて。この前のフランス遠征は、自分にとっては苦い思い出というか、良い経験になりました。でも、それだから名古屋に戻ってきてからは、日常から意識を変えるということをやり始めましたし、その部分で自分は心から変わることができました。帰ってきてすぐのジュビロ戦では得点もできましたし、それは自分が変われたことがつながったかなと思いますね。

藤井:僕もギニア遠征でアフリカ人選手と試合をすることで、個人のレベルの差を感じました。特にフィジカルの部分だったりをもっと高めていかないと、日本人には勝ててもアフリカ人には勝てないと思いましたね。スピードとフィジカルをもっと高めたいです。

Q:その点で自分のプレーが変わったところはありましたか?
藤井:より球際の部分を意識するようになりました。奪いきるというところですね。球際に強く行くことで、ボールを奪えるということがわかって、その回数も増えてきたと思います。

Q:自分で考える、自分の持ち味はどこにありますか。
成瀬:自分の持ち味はドリブルからのスルーパスだったり、自分でフィニッシュに行くところです。それと最近、自分で上がってきているなと思うのは、サイドハーフでの守備です。サイドハーフのプレスバックによって、サイドバックやボランチが助かる部分が大きいとわかりました。今チームがやろうとしている「守備が攻撃を作っていく」というところでもありますし、サイドハーフの守備はそのカギになってくると自分は思っています。それがまだまだ足りないとはいえ、自分の中では上がってきていると感じる部分ですね。

藤井:自分はセンターバックですし、全体が見えるポジションなのですが、奪いに行く瞬間のスイッチの声だったりがまだ足りないです。もっとチームが連動してプレーして、得意のショートカウンターにどんどん持って行ければ良いなと思っています。センターバックは守備で一番大事なポジションですし、声がけがその中でも一番大事なところです。僕のポジションから勢いを持ってプレスに行けるようにしたいですね。自分はインターセプトが得意なので、より相手FWの動きを予測することもそうですし、前線のFWからコースを限定させることでインターセプトの持ち味はより生きると思っています。

Q:では逆に、課題としてはどのような点に意識を置いているのでしょうか。
成瀬:自分が一番課題にしているのは、得点を取り切るというところですね。最後の最後でパスを選んじゃった時にいつも後悔するんです。サイドハーフの自分が得点を取れるようになったら、グランパス自体の攻撃力が上がります。だから得点を取りたい気持ちが今はすごく強くなっています。昔はきれいに決めるのが好きだったんですけど、今は守備という面でも、相手DFやGKのボールをかっさらって流し込むみたいな、簡単なゴールの方が理想になってきていますね。

藤井:ビルドアップが課題ですね。後ろから組み立てる中でのミスもありますし、自分たちセンターバックから組み立てていけば良い攻撃にもつながりますし、後ろで時間を作ったりする状況判断もできるようにならないといけないです。そこで後ろから落ち着いて組み立てることで、リズムも作っていかないといけないので。

Q:ちなみに、お互いを紹介し合うとどうなりますか?
藤井:ピッチ外ではワイワイにぎやかなんですけど、ピッチに入ると戦う姿勢を前面に出して戦う選手です。自分でも言っていましたけど、サイドハーフとして守備をしっかりしてくれるのはセンターバックの自分としても助かりますし、すごく前向きな声かけでチームを鼓舞してくれます。そういう存在感が大きいですし、攻撃の起点になることも多いので、あとはシュートをもっと決めてほしいですね(笑)。

成瀬:ピッチ外でも仲良いんですけど、けっこう静かな性格なので。もっとうるさくしても良いのかなと思いますね(笑)。でも、試合になると声はまだ少ないけど、ゴール前で最後に身体を張った守備であったり、ビルドアップにしてもしっかり良いロングボールを蹴ってくれるので、そういうところでチームの柱かなと自分は思っていますね。

後編へ続く

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reported by 今井雄一朗

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