赤鯱新報

【赤鯱短信】全治9ヵ月という逆境を糧に。梶山幹太は一回りも、二回りも大きくなって帰ってくる。

新人の長期離脱は本当に辛い出来事である。念願の、夢だったプロサッカー選手になれたばかりの選手から、ケガがボールを奪っていく。ここ数年、小屋松知哉や森勇人、そして青木亮太らの浮かない表情を見続けてきた人間からすると、本当に辛い。

5月28日の練習で、梶山幹太が全治9ヵ月という重傷を負った。紅白戦での接触が原因で、相手の足の間に梶山の右足が挟み込まれるようにして交錯してしまったのが原因だった。駆け寄ったドクターたちの様子があまり良くないことは見た目にもすぐ理解できたし、その後カートで運ばれていったことでも軽傷ではないことは容易に想像がついた。まさか全治9ヵ月の脱臼骨折だとは思いもよらなかったが。

その梶山は無事に手術を終え、2週間の入院生活を終えてようやくクラブハウス通いを再開している。東京V戦の翌日、久々に顔が見られた梶山は、落ち込んだ様子もなくこちらの質問に答えてくれた。手には一組の松葉杖が握られており、見た目には痛々しい。しかし既に気持ちは切り替えられているのだろう、表情はむしろ明るく、気丈に振る舞っている様子でもなかった。

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