赤鯱新報

【若鯱通信】第8回:U-18注目選手インタビュー井上詩音&浅井昂介「ここから僕らは、スタメンに生き残る!」<前編>

プリンスリーグ東海を順調に勝ち進み、プレミア参入戦へとまい進する名古屋U-18。
前半戦を終え、クラブユース選手権を挟んでリーグ戦後期を戦うチームの中で、
この夏で頭角を現してきた2人の2年生プレーヤーたちの活躍が目覚ましい。
身体能力に秀でるセンターバック井上詩音と、キック精度に優れるMF浅井昂介。
正念場となるシーズン後期を戦うチームに現れた、俊英たちを今回は紹介する。

「身体能力では誰にも負けない」(井上)
「キックには多少なりともの自信がある」(浅井)

Q:お二人は夏に成長して試合に関わりだした選手だと監督からお聞きしています。まずは自分たちの意識としてはどうなのだろうという部分から始めたいと思うのですが。

井上「僕はプリンスリーグの開幕戦から3節ぐらいベンチにも入れなくて。去年の終わりごろはメンバーに入れていたのに、入れなくなったことには危機感を持っていました。でも、そこでコツコツと努力したことで入れるようになったと思います。ただ、試合に出られたのもプリンスリーグの後期が初めてだったので、それまで公式戦といえばクラブユースで青山(夕祐)くんが負傷した時に途中交代で3分くらい出場しただけでした。後期からやっと試合に出られるようになったという感じでした」

井上詩音選手

浅井「僕は前期からメンバーには入っていたんですけど、試合に出場することは少なくて。ただ、後期になって負傷者が出たことで自分にもチャンスが回ってきて、そこで結果を出すことができたとは思います。クラブユースにはメンバーどころか帯同すらしていないので、その悔しさが良い方向に出ているのかなと思います」

浅井昂介選手

Q:悔しい前期の中で自分が試合に出るためにした努力はどのようなものでしたか。
井上「まず自分は身体能力では負けていないと思っています。足の速さやヘディングの強さだったり。その自信を持っている部分で他のセンターバックに負けないようにとずっと思っていました。あとは青山くん、(藤井)陽ちゃんが試合に出ている中で、ベンチで二人のプレーを見て良いところを盗んでやろうとしていましたね」

浅井「僕は特に守備のところの意識を上げようと思っていました。前期はハギ(萩野滉大)が試合に出ていて、ハギは前に出てボールを取れたりもできていたので、そういうところが自分に足りないなと。守備の意識を強めてからは、ハギよりも上のプレーをできるようになったと感じています」

Q:浅井選手はセットプレーのキッカーも任されるようになったんですよね。
浅井「まあ、キックについては多少なりとも自信がありますね。Bチームにいた時には、蹴る人がいなかったこともあって主に僕が蹴っていました。そこでもしっかりイメージ通りに蹴ることができていたので、それが今につながっているところはあると思います」

井上「西三河リーグを戦っている時にはずっと一緒にやってましたけど、昂介からはけっこう良いボールが上がってきてましたね。基本、その時は僕に合わせて蹴ってくれてましたし」

浅井「合わせやすいかといえば、普通ですね(笑)。打点が高いので」

Q:改めて自分では自分をどのようなプレーヤーだと思いますか。
井上「ヘディングでは絶対に負けない自信がありますし、センターバックやサイドバックで使われても、足の速さを活かしたカバーリングができる選手だと思っています。中学校の時はそれを活かしてFWもやっていましたけど、パワープレーって感じですね」

浅井「僕は攻守どちらも苦手なところがないので、両方でプレーできる選手だと思っていますし、長いパスも短いパスも蹴れます。全体のプレーの質を上げていくことで、もっと良い選手になれると思います。イメージですか。マンUが好きなので、キャリックとかエレーラとかですかね。派手さはないけど上手い選手が好きです。今はマサくん(杉田将宏)が隣にいるので、どんどん行ってくれる分バランスをとって全体を見ながらプレーしています。やりやすいですね」

Q:試合に出るようになって実感する今のチームの特徴とは?
井上「基本的には前線の選手が強いので、僕たちDFが守りきれば絶対に勝てるチームです。(松岡)ジョナタンとか、マサくんとかフミくん(杉浦文哉)とか、スーパーな選手が多いので、前は任せて自分たちが守るという感じです。心強いですね。(菅原)由勢とかもどんどん行ってくれるので、自分たちはそこにパスを出して、『行っちゃえ!』という感じです(笑)。そこでもやりきってシュートで終わってくれることが多いので、守りとしても大丈夫です」

浅井「だからパスを出すところもたくさんありますし、動き出しも多いです。自分の良さをそこで出せているので、やりやすいですね。守備の時でも前線の選手からプレスをかけてくれるので、自分も狙いどころを持って前でボールが取れたりもしています。そこからチーム全体としても良い雰囲気ができていると思います。(成瀬)峻平とかジョナタンはよく自分にも要求してきますし、特にジョナタンは映像を見たりして『ここにパスが欲しい』と言ってくるので、試合で意識するようにしています」

<後編>へ続く

reported by 今井雄一朗

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