石井紘人のFootball Referee Journal

【石井紘人レポート】JFA Media Conference on Refereeing2014


Jリーグの基準を伝えるJFA Media Conference on Refereeingが、昨日17日、日本サッカー協会(JFA)にて行われた。

九階にある大会議室に集まったメディアは、カメラマン含め、わずか20名程度。元日本代表選手や旧知のライターもおらず、日本における審判員の現状があらわれていたように思う。

 

 

「こんにちは。JFA審判委員長の上川徹です。せっかくの機会ですので、映像について、皆様の忌憚のない意見をお聞かせ頂ければと思います。それ以外についても、答えられる範囲内で、答えさせて頂きます(笑)

Jリーグクラブ、J1J2J3と回っていまして、2/3くらいは終わっています。

全体的な感想としましては、こういった試みを行って、もう18年くらいになると思います。これを継続してやってきていることで、選手の理解も凄く上がってきている。今日も、これから皆さんにもテストをやって頂きますけど、そのテストの点数も、特に経験のある選手は点数が高いです。新人で入ってきた選手は、なかなか講習会を受けた経験もないので、点数は低い傾向にありますけど、全体的にはレベルが上がってきているのではないかなと。

昨シーズンでいえば、イエローカード、枚数が少なくなりました。退場も少なくなっており、良い傾向だなと。特に遅延行為、異議に対してという所は、非常に理解が進んできていると思っています。一方で、カードの数は少なくなったものの、得点機会の阻止は2012年シーズンよりも増えていますし、警告に関しても反スポーツ的行為ですね。特に相手のシャツを掴んだり、相手の体を手や腕の不正使用で止める行為等は残念ながら増えています。これは、サッカーの一番、面白い場面。特に得点とか、大きなチャンスとかを意図的な反則で阻止されると、見に来ているお客さんも一番楽しい所が、その行為で奪われる。そういうのはサッカーの質を落とすものだと思います。今シーズンは、そこも強調して、映像で説明しました。それとですね、ここ23年取り組んできたシミュレーションの根絶をはかりたい。日本のサッカーのウィークポイントと言われるタフさとか逞しさ、海外のトップリーグと比べると足りないよねと言われておりますけど、反則を装ってというのは逞しさを阻害すると考えています。昨シーズンもそれを言い続けながらも、なかなか減る傾向にありませんでした。そのシミュレーションについても、今季の大きなターゲットとして取り組んでいきたいと考えております。

それ以外の部分は、基本的に毎年変わりません。

(ここから映像を交えて)

(残り 4650文字/全文: 5723文字)

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