石井紘人のFootball Referee Journal

西村雄一主審、ワールドカップの判定を振り返る

2014FIFAワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、日本人として初めて開幕戦の主審を務めた西村雄一氏らが24日、東京都内で記者会見を開き、「難しい判定もあったが、いつものレフェリングができた。この経験を糧に、日本サッカー界の発展に尽力したい」と語った。

西村主審は、開幕戦のブラジル×クロアチア戦の同点で迎えた71分、ペナルティーエリア内でクロアチアのロブレンがブラジルのフレッジの体をつかんだとして、PKを与えたことで世界中に論争を巻き起こした。

フレッジがファウルを貰いにいったようにも見える微妙なシーンだったが、西村氏は「起きた現実をルールに当てはめて判断した。あれはホールディングで、選手はシュートを打てなかった」と振り返った。

世界中からの懐疑的な目にも西村氏は「それも覚悟して臨んだ。大事なことは、判定する側として見たものを信じて対応すること」と述べつつ、「審判って本当に難しい」と続けた。
前回南アフリカ大会よりサッカーのスピードが上がり、難しい判断を迫られたと語り、「誰にパスが出て、誰が点を取るかを考え、それに対応する動きが求められた。スピードへの対応は大事になる」と今後の課題を指摘した。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ