【家本政明審判批評】ルールに目を通すだけでレフェリーストレスは減るCS鹿島アントラーズ×浦和レッズ:主審の明瞭な懲戒罰基準と「なぜPKか考えよう」
ゲキサカ誌の取材によると、PKとなるファウルをとられた西大伍は「僕の感覚では(ファウルは)なかった。それは興梠選手も分かっていると思う。足もかかってないし、手も使ってない」と振り返ったという。昌子源に至っては、「だれがどう見てもジャッジは不公平だったと思う。(球際で)バチバチするシーンがあまり見られなかったし、浦和さんボールになることが多かった」と感じていたらしい。
試合後、日本代表のハリルホジッチ監督はPKについて「(妥当な判定だったか)ビデオをしっかり見ないといけない」(SANSPO.COM)と振り返ったらしいが、皮肉であれ、まさにその通りだと思う。サッカー競技規則を元に録画映像で試合を振り返れば、家本政明主審の判定の正しさは伝わってくる。
3分、4分と遅れたチャレンジをとる。直後にもプッシング。7分のゴールラインを割るシュートを放った武藤のオフサイドもしっかりと見極めた。10分も基準通りで、11分の興梠のハンドは選手へのメッセージとなった。12分には腕をとって基準を示し、13分の槙野の腕も同様にとる。17分の永木の李へのファウルのジャッジもレフェリーとしての経験がみえた。神経質にならず、ボールへの意図をみて、懲戒罰は出さなかった。19分も同様で、ファウルを受けた森脇のオーバーなリアクションに鹿島アントラーズ選手が“ダイブだ”とアピールするが、ファウルはファウルと突き放す。
26分、GK西川と競り合った後に遅れて故意に手を出したファン・ソッコに警告を掲出。福田正博氏からは「西川にしてはアドバンテージが欲しかったかも」と指摘があがったが、試合が荒れないようにカードでメッセージを送ったのだと思う。このカードで明確になったのは、17分や18分のファウルとは違って、ボールへの意図がないチャレンジには懲戒罰を出すということだ。そして、28分のように互いにボールにプレーできている接触はとらない。基準が明確になった。
一方で30分はアドバンテージをとるべきだった。イエローランプが点滅し、両選手がエキサイトするのを察知してしまったが、結果論にはワンテンポ待っても良かった。もちろん、34分にはしっかりとアドバンテージを採用。
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