石井紘人のFootball Referee Journal

【連載:プロフェッショナルレフェリーキャンプレポート③】マネジメントとは?天皇杯川崎フロンターレ×浦和レッズ戦を考察  

2016J1ファーストステージ第17節、鹿島アントラーズ×アビスパ福岡戦は、鹿島アントラーズのファーストステージ優勝がかかった大一番だった。それだけにエキサイトする選手も多く、何度か対立の構図になった。また審判団に対し、選手が詰め寄るシーンもあった(参考記事:鹿島アントラーズの先制点の前にアビスパ福岡へのファウルはあったのか?)。それでも、試合は決して荒れず、大枠は抑えられたまま、普通に終わった。試合の解説を務めた福西崇史氏も、村上伸次主審のマネジメントを支持し、「いいんじゃないですかね。これで冷静になって、(レフェリーも)見ているよってことも伝えられるし、選手たちもレフェリーが見ていることが分かる」と評した(参考記事:福西氏が「いいんじゃないでしょうか」と評したレフェリングとは?)。

一方で大きな判定ミスがあった訳ではないのに、選手のレフェリーへのストレスが見受けられる試合もあった。天皇杯4回戦の川崎フロンターレ×浦和レッズ戦では、川崎フロンターレの風間八宏監督が「レフェリーにも、落ち着いてやってくれというのはハーフタイムにも言いました」(Jleague.jpより)と言及している(参考記事:上田益也審判批評)。また解説を務めた福西氏も、

「駒井選手の引っ張られた所もそうですし、今の板倉選手の後ろからもそうですし、そういう所でいうと、周りが敏感に反応してくる。そうなると選手も敏感になってくる。そこをレフェリーがコントロールしないといけないんですけど。今の(谷口の体の入れ方も)良い守備の仕方ですけど、基準がレフェリーにはあります。厳しくやるのであれば、先ほどのPKはどうなんだというのが周りの反応でしょう」

と判定に疑問を投げかけている。

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