石井紘人のFootball Referee Journal

無料全文掲載:ジェフ千葉×カマタマーレ讃岐戦なぜペナルティエリア外のハンドリングがPKになったのか?モンテディオ山形×町田ゼルビアのPKは?【審判批評コラム:レフェリーブリーフィング中編①】

J221節モンテディオ山形×FC町田 6分、ペナルティエリア(PA)内で中島が宇佐美に倒され、PKを獲得>

上川徹JFA審判委員会副委員長「ファウルとノーファウルが半々くらいでしょうか。レフェリーはPKの笛を吹きました。この映像は倒れ方が気になります。次の映像を見てください。

攻撃側の選手が左足で蹴ろうとします。ここです。青の選手の右足が触れて、左足が内側に折れます(参考記事:浦和レッズ×札幌戦の興梠へのPKをサッカー競技規則解説)。今はこういう映像が出てくるんですね。

映像を見ると、不用意に近づきすぎている。ボールにチャレンジしようとはしていないんですけど、攻撃側の選手の足に影響を与えてしまっている。

前々回のブリーフィング(参考記事:J16ガンバ大阪×サンフレッチェ広島の29PA内でガンバ選手のチェックを受けて倒れる)でも後ろからの不用意に近付いて行ったファウルがありましたけど、それに近いです。難しい判定ですが、PKの判定は正しいと考えます」

J222節水戸ホーリーホック×ロアッソ熊本 24分、安柄俊が細川にペナルティエリア左で倒されてPKに>

上川「ノーファウルの方は、コンタクトがないと。」

 

―コンタクトがないように見えました。

 

上川「コンタクトがあれば…」

 

PKだと思います。

 

上川「これをもう一度見ると、左足でチャレンジした後に、膝が接触しているんです。この膝が足に当たったことで、倒れてしまう。コンタクトがあり、DF側の不用意なチャレンジとなります。」

ジェフ千葉×カマタマーレ讃岐 8分のPK判定は審判団のミスジャッジだ。ボールは腕に当たっていたとは思う(中略)しかし、争点はペナルティーエリア外だ

上川「レフェリーはハンドリングをとります。そして、(争点がエリア外なのに)PKと見ました。讃岐に非常に申し訳ない判定です。

まずハンドリングかどうかの話ですが、腕に当たっているのは事実です。

ただ、腕に当たったイコールがハンドリングではありません。

ボールが腕に当たったのか、腕がボールの方向に動いたのか。蹴られた位置と青の選手の距離もあります。充分に避ける時間があるのか。手の位置、高さもあります。

(手を腰のあたりに置いておくのは)自然でしょうか?ニュートラルですよね。そう考えると、このシーンは、ボールが手に当たったと。」

 

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