「football fukuoka」中倉一志

J2第36節 vs千葉 選手コメント その1

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2015明治安田生命J2リーグ第36節
日時:2015年10月10日(土)16:04
会場:レベルファイブスタジアム/8,004人
結果:アビスパ福岡1-0ジェフユナイテッド福岡
得点:[福岡]鈴木(24分)

◎鈴木 惇選手;
Q:試合を振り返って
「残り試合が少なくなってきたということと、相手が千葉だったということがあって、いつも通り、苦しい試合になることは分かっていました。その試合で、90分間の中で、ひとつゴールを取ることができて、残りの時間を全員が体を張って守ることができ、ここ数試合のいい流れを継続出来たと思います」

Q:前節辺りから、前からボールを追うシーンも増えているように見えますが、涼しくなったことで、少し戦い方を変えているのでしょうか?
「そうですね。夏場は90分間のペース配分というのを考えて、前に行くのを少し我慢している部分もあったんですけれども、いま言われた通り、涼しくなってきているので、行ける時のチャンスは逃さないようにと言われています」

Q:得点は、押し込まれる時間が続いて、その後、少し落ち着きを取り戻して、その直後に生まれました。非常にいい時間帯のゴールだったと思います。
「自分たちはボールを持って試合を支配するというよりも、ある程度、ウェリの力を使いながら、押されながらでもチャンスを作れるというのは、みんなが分かっています。あの場面は、クロスが上がった時に、自分も含めて、ウェリが勝てると信頼して走っている選手がいたので、それが得点につながったんだと思います」

Q:今日のゴールでチーム最多に並ぶ8ゴールになりました。
「上手くチームの戦い方にフィット出来ているなというのを感じますし、今日のゴールはウェリが競り勝ってくれるという信頼があってのゴールで、みんなで取ったゴールなので、これを続けていきたいです」

Q:これで磐田との勝点差が2に縮まりました。
「勝点差は詰まりましたけれども、まだ3位のままで何も掴み取ってはいません。自分たちは勝ち続けることでしか可能性は残されていないので、上を見ながら、1試合、1試合、戦っていきたいです。上位との対戦は残っていないとは言え、次の対戦相手の栃木は降格争いをしているチームで必死だと思うし、簡単な試合はひとつもないので、今日のように全員で粘り強く戦って勝点3を取っていきたいです」

Q:今日は凄く難しいゲームでしたけれど、終わってみれば、いつも通りの戦い方で、チームが逞しくなったように感じます。
「千葉が少し形を変えて前に人数をかけてきたことで、自分たちにとって、前半は、ゲームが落ち着かなかったんですけれども、そういう時間も受け入れて、失点しなければいいというか、しっかりと守る時間だというのは、みんなが分かっているので、押されてはいましたけれど、声を掛け合いながら、崩されないだろうと思いながらやっていました。ある程度、押し込まれて苦しい時間があっても、その時間を凌げばチャンスが来るというのは分かっているし、そういう流れを読んで、我慢するところと、得点をするところを使い分けて、90分間終わった時に勝っていればいいと全員が考えていることが、そういう戦い方につながっているんだと思います」

Q:1-0の試合が多くて、メンタル的にタフなゲームが多いのですが、それを勝ちきっているということに関して、チームの成長を感じる部分はありますか?
「序盤は、残り15分での失点が、かなり多かったんですけれども、いまは、その失敗があったからこそ、より集中して守れるようになっているし、今日であれば、途中から入って来たサカティ(坂田)も、グァンソンも、タカ(中原)さんも、自分の役割を果たしてくれたように、全員が、各ポジションでの自分の役割を全う出来ているので、それがチームとしての逞しさにつながっているのだと思います」

Q:残りは6試合です。意気込みを聞かせて下さい。
「もう自動昇格しか狙っていないので、毎試合、勝点3を取るために、しっかりと戦っていきたいです」

◎末吉 隼也選手;
Q:チャンスを仕留めて、しっかりと守って、いつものアビスパらしい勝利でした。
「そうですね。相手もアグレッシブに来ていましたし、うちも負けないように、前半から、うちらしいサッカーが出来たのかなと思います。苦しい時間帯はあると思っていたので、それを全員で乗り切って、勝点3が取れたかなと思います」

Q:後半は、セットプレーからの2本しかシュートを打たれていませんし、上手く守った印象があります。
「ブロックを作ったら0で抑えられる自信はありますし、今までやって来たことや、1人、1人の役割というものを、全員がサボらずに献身的にやっていることが、今の結果に表れていると思います。誰か1人がサボったら、そこを突かれるという状況だと思いますが、そういうことを、1人、1人が意識してやれている結果が、いまにつながっていると思うので、あと6試合ですけれども、これからも、今日のようにハードワークをしていければと思います」

Q:プロ1年目で昇格を経験していますが、その時の雰囲気と、今の雰囲気はどうですか?
「あの時は、前半が悪くて後半に逆転するという形でした。前半に点を取られても、後半に逆転できるだろうという雰囲気があったし、なかなか守りきって勝つという試合はなかったですね。当時のサッカーと、いまのサッカーは違いますから、比べるのはどうかなと思います。でも、やっていて負ける気がしないというのは似ているかも知れません」

Q:立ち上がり上手く入って、その後に相手の時間帯があって、それをまず落ち着かせて、その直後のゴールだったので、あの辺りの戦い方も巧みだなと思って見ていました。
「自分たちの時間帯じゃない時間も、上手く凌げていますね。そういう時間があっても、焦らずに、チーム全体として、悪い時間帯もあるという割り切った考えで自分たちは戦っていますし、そこを乗り切れば、絶対に自分たちの時間帯が来ると信じてやれているからこそ、ああいった苦しい時間帯も落ち着いて対処出来ると思っています。それも、開幕してからの積み重ねが、そういった自信につながっていると思うので、これからも、真面目に、献身的に、チームのために1人、1人がやっていければと思います」

Q:パスの成功率というのは、データで見ればかなり低いのですが、ピッチの中では、実はつながっているというイメージなのではないですか?
「チームの狙いがはっきりしているので、パスがつながっていなくても前向きで守備が出来ているし、相手が嫌がる攻撃というのが常に出来ているからこそ、自分たちも、いい守備から入れるというのがありますね。悪い取られ方をしなければ、自分たちがブロックを作った時は失点をしないという自信もついてきました。あとはリードした時間帯に、いかにボールをポゼッションする時間帯を増やせるかだと思います。全部が全部、ブロックを作って、ギリギリでクリアするという状況は良くないと思うし、レベルの高い相手になれば、そういう時間がずっと続いたら、失点してしまいます。守ってはいるけれども、自分たちが攻撃できる機会を常に狙っておくというか、攻撃のことを考えた守備でなければいけないし、守備で一杯、一杯になってしまって、攻撃に切り替えられないという状況だと、ここから上に行くには厳しいと思いますね。そういうところを改善できれば、自分たちは、もっと、もっとステップアップ出来ると思うので、そこがいまの課題かなと思います」

Q:ボール支配率を挙げるということですね。
「支配は出来なくてもいいんですけれども、相手に楽に攻撃させてしまったら、それは、自分たちが、いかに効率よく攻撃できるのかということにも関わってきます。ポゼッションを高めたからいい攻撃なのかと言ったら、それは難しい問題ですけれども、ボールを持っていても、相手が嫌がる攻撃をしていなかったら意味がないことなので、いかに、相手が嫌がる攻撃を何回出来るか。いかに、少ないチャンスをモノに出来るのかというところを意識しなければいけません。やっていることは絶対に間違っていないと思うので、チームが次の段階へ成長するためのポイントというのは、そこなんじゃないかなと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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