「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

【レビュー】すべての批判を吹きとばす3得点。アジア勢初の決勝進出を成し遂げる/CWCアトレチコ・ナシオナル戦(2016.12.15)

 相手から自由を奪うために1mでも10cmでも寄せる選手たち。しつこく、我慢強く、辛抱強く、手を抜くことなく、全員が声を掛け合いながらゴールを守る。その姿からは、チャンピオンシップ決勝を前に鈴木満常務取締役が言っていた言葉が思い出された。

「勝つ勝率を上げるには、小さなことを積み上げていくこと」

 試合を終えた西大伍が言った。

「偶然と言うのはないと思う。勝負の結果は必然だと思います」

 失点しなかった要因を尋ねると、チームきっての二枚目は「運と、気持ちと」と言ったあと、しばらく間を空けて「ロマンです」と続けた。

 こんなロマンチックな出来事はないだろう。鹿島がアトレチコ・ナシオナルを3-0で退けて、クラブワールドカップ決勝進出を成し遂げた。

 

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