【コラム】2016年シーズン総括~監督編:石井正忠~(2017.01.08)
石井正忠は、2月1日で50歳になる。通常であれば、50歳ともなればなかなか成長が難しくなる年齢のはずだ。しかし、周囲に対して謙虚に耳を傾けることができれば、その限りではないことを石井正忠は身を以って証明した。
これまでの成功体験で頭と心が凝り固まってしまうと、過去を踏襲することだけで終わってしまい、自分の成長には繋がらない。キャパシティを遥かに越える無理難題に直面すれば、それを避けることしかできないだろう。
しかし、石井は正面から巨大な敵にぶつかり、一度は押しつぶされながらも、嘲笑を浴びつつ再び立ち上がってきた。特に、横浜FM戦を休養してしまい、その後の最初の練習前に、数多く集まってきたマスコミに対し、石井は「よろしくお願いします」と声をかけ握手してまわった。下を向かないようにグッと目に力を入れて、相手の目をまっすぐ見つめて手を差し出す。石井は見えない敵、つまり、弱気になる自分の心との戦いを制してきたのである。そんなことに比べたら、川崎Fや浦和レッズ、レアル・マドリードに勝とうと思うのは、造作もないことだったのだろう。
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