「GELマガ」鹿島アントラーズ番記者・田中滋WEBマガジン

☆無料記事☆石井正忠監督「ここで1つ成果が出たことは非常によかった」/FXSC浦和戦(2017.02.18)

■石井正忠監督(鹿島)

まずはこの大会、6度目になると思うんですけど、タイトルを獲れたことを嬉しく思います。やはり浦和さんと対戦するときはこういった難しい試合になることはわかっていましたけども、後半は自分たちの守備の対応の部分があまりうまくいかなかった。前半から相手に支配される形ではいたんですけど、そこをうまく耐えていた部分があったので、相手の背後に出る動きは前半からあったので、そこで点を取る形ができました。後半もそういう戦い方で臨もうかと思ったんですけど、失点して同点に追いつかれてしまいました。そのあたりから少し押し込まれる形になったんですけど、ラッキーな形でまた追加点を取ることができてよかったと思います。この大会のタイトルをとったことで、この後のACL、リーグ戦にとってははずみの付けられる試合になったと思いますし、今年新しいチームになって一つタイトルを獲ることがこの先の良い形に繋がると思っていますので、この大会でタイトルを獲れたことは良かったと思います。

 

――4人新しい選手が出てコンビネーションがどうかと思いましたがすごいよかったと思います。手応え通りの動きでしたでしょうか?

もう少し時間がかかると思っていたんですけど、試合を通して、コンディションと戦術理解を高めていくという今シーズンの入り方からしては、非常に早くチームの戦術も理解してくれていましたし、今日のパフォーマンスも非常によかったんじゃないかと思います。まだ他にも今日は出ませんでしたけれどもレアンドロだったり、あとは金森がいたり、新しく入った選手の能力をチームに融合させながら高いレベルのサッカーをしていきたいと思います。そういう意味では今日は、内容的にはまだまだだと思うんですけど、ここで1つ成果が出たことは非常によかったんじゃないかと思います。

 

――新しい選手が入った影響で競争が激しくなったことについてと、鈴木優磨の評価を教えてください。

トレーニングから競争意識は高まっています。紅白戦を見ても非常に内容はいいですし、チーム力というのはこの短期間でも高まったんじゃないかと思っています。これが続けばいいと思いますし、逆に今度は能力があっても試合に出られないということは出てくると思うので、その辺のコミュニケーションは多くしていかないといけないかなと僕自身は思っています。

優磨に関してですけども、ほんとに得点に絡むプレーはしてくれていますけど、全体を通して見ればまだまだプレーの精度はあげていかないといけないし、判断の部分でももっともっと向上していけると思うので、その辺はまだこれからじゃないかな、と僕自身は感じています。

 

――鹿島にとってタイトルとはどういうものだとお考えですか?

これはつねにこのクラブはタイトルを獲ることが求められているチームだと思いますので、タイトルを獲ることで見えるものというのも確実にあって、それを数多く取ることによって、どんどんチーム力、クラブの力も大きくなっていると思う。取ってみないとわからない嬉しさというのが本当にあって、1個タイトルを獲ることによって、また次のタイトルを獲りたい。同じタイトルも2回、3回と積み重ねたいという気持ちがどんどん湧いてくる。そういう気持ちを持たせてくれるのがタイトルの大きな意味なんじゃないかと思います。

 

――浦和とは対照的に、鹿島は新しく入ってきた選手の能力が発揮しやすいようなサッカーをやっているように見えるのですが?

どちらかというと浦和さんのサッカーというのはある程度型があって、その型にはめられるとうちもピンチになる。今日もそうでしたけど、そこで対応できないと崩されてしまう。でもサッカーのゲームのなかでは相手もいることなのでいろんな状況が起こる。そこをゲームに出ている選手が判断できないと最終的には崩していけないんじゃないかと思うので、そういう点ではうちはほんとうにベーシックなサッカーをやっていると思っています。そのなかに様々なタイプの選手が入ってきたときに、いままでいた選手がその選手の特長を出そうとするためにプレーできる、というも一つ大きな点だと思うんですね。

今回で言えばペドロがいてレオがいて、雄斗がサイドバックでいて、しかもあまりまだ日本語も話しができないスンテがゴールキーパーのポジションを取った形でした。それでも、いままでと同じような形でサッカーができたというのは、いままでいた選手のサポートというのがあったからだと思います。そこの違いはあるんじゃないかと思います。型にはまらず、守備の約束事はある程度ありますけど、攻撃の部分の自由度はあるんじゃないかと思います。

まだまだもっと良い試合ができると思うので、いまの段階では完成度はまだまだ低いんじゃないかと思います。もっと高いところを求めていきたいと思います。

 

 

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