デイリーホーリーホック

【HHレポート】「田向選手が城里町・桂中学校サッカー部を訪問」(2017/1/17) ※無料記事

【写真 米村優子】

【写真 米村優子】

中学時代の恩師に招かれ、サッカー部に強化のポイントをアドバイス

昨年12月8日、田向泰輝選手が城里町の桂中学校を訪問し、サッカー部の練習に参加しながら強化のポイントをアドバイスしました。
実は同校の中村喜代美教頭は、田向選手の水戸三中時代の担任の教諭。
朝のあいさつ運動で水戸スタッフが桂中学校を訪れた際、中村教頭が田向選手の来校を依頼。シーズンオフを迎えて、ようやく今回の訪問が実現したのです。
Jリーガーとして活躍する教え子について中村教頭は「昔から明るくて、優しくて、ちょっとやんちゃな子。誰とでも仲良くできて、みんなからイジられる、そんな愛されキャラでしたよ。中学時代もすごくサッカーに熱を入れていましたが、あの頃の夢を実現させたんだなと思うと感慨深いです。『諦めずに夢を追えば叶う』ということが、田向君を通じてサッカー部の子どもたちに伝わればいいなと思っています」と語ります。 

チームメイト同士は仲が良く、雰囲気は良いけれども、優しく温厚な部員が多い。そんな桂中のサッカー部は、1年生5人、2年生12人。新人戦や総体でも地区大会敗退が続き、現在レベルアップを図っている途中です。
田向選手が練習に合流すると、部員らは現役のプロ選手の来校に緊張気味で、遠慮したようなプレーに…。
「このぐらいの年代は難しい年頃ですよね」と田向選手は苦笑いしながら、パス回し、ボールポゼッション、シュート練習、ミニゲームを部員らと取り組みました。
しかし田向選手が華麗なシュートを決める場面では、部員らは拍手をしながらプロの技に魅了されていた様子でした。

【写真 米村優子】

【写真 米村優子】

「僕らに足りない所とは?」「失敗した時のルーティンは?」
質疑応答コーナーで田向選手が部員の質問に応える

そして練習が終わると、田向選手への質疑応答の時間が設けられ、部員らから次々と質問が寄せられました。

Q.2016年のJ2リーグはどうでしたか?
「上と下の差があまりなくて、どこが勝っても、どこが落ちてもおかしくないような年でした。みんなも周囲に強いチームがいると思いますが、上に行きたいなら、そのチームよりもとにかく練習するしかないです。『サッカーが一番楽しい遊び』ってぐらい好きになることも大事」

Q.今日一緒にプレーして、僕らに足りないと思う所はどこですか?
「練習の中でもっとドリブルを練習した方がいいです。相手を抜くだけでなく、ボールタッチを良くすることも必要だと感じました」

Q.強いシュートを打つためにはどんなことをすればいいですか?
「僕もみんなと同じぐらいの年頃、キック力がなくて悩んでいました。それは後々に自然とついてくるものなので、焦る必要はないです。中学時代は色々吸収できる時期。トラップやドリブルなどもっと練習して、細かい技術を身につけることに力を入れた方がいいですよ」

Q.普段はどんなプレーを心掛けていますか?
「身体を張ること、一対一や気持ちで負けないようなプレーを意識しています。負けず嫌いであることも大事にしている部分。些細な勝負にも絶対勝ちたいと思うこともサッカーに必要なので、みんなも負けず嫌いでいて欲しいです」

Q.失敗した時のルーティンや気を付けていることとは?
「例えば僕のミスで点を取られた時は、二度と見たくもないようなその映像を、あえて何回もひたすら繰り返して観たりします。失敗した時は、とことん反省をする。ミスから逃げないようにしています。次に繰り返さないことが重要ですから」

今回、田向選手と一緒にプレーしたキャプテンの小堀雅和さん(2年)は「ホーリーホックの試合は何度も観に行っていて、今日はとても楽しみにしていました。田向選手は相手のプレッシャーに耐えながら的確にボールを出していたり、相手のいないスペースを見つけてパスを出していたり、とても上手いなと感じました。自分たちはフィジカルが強い訳ではないので、田向選手に指摘された自分たちに足りないドリブルの部分を強化していきたいです。あまり強くないチームですが、みんなサッカーが好き。もっとやる気を出して、チーム一丸となって中央地区出場を目指したいです」と刺激を受けた様子でした。
田向選手は、「ちょっとシャイな子が多かったですね(笑)。中学時代って、色々難しい時期。今回のことが刺激になってくれたらいいですね。質問にもありましたが、僕も中学時代はキック力がなくて本当悩んでいたんですよ。そういうことで焦ったりしないで、まだ癖もそれ程ない今の時期にしかできないトレーニングをして欲しいということを伝えられて良かったです」と語っていました。

強豪の水戸三中でのプレーを希望して、学区外から通った、サッカー漬けの三年間。監督や選手全員で坊主にして気合十分で挑んだ最後の総体。部活が休みの日もボールを蹴る程、サッカーが好きで仕方がなかった中学時代を振り返っていた田向選手。
「こういう風にかかわる子たちの目標となる選手でありたい。個人としてもクラブとしてももっと上を目指して、大きな存在になっていきたいです」と新たな決意を語っていました。2017シーズンも昨年以上の進化を遂げることでしょう!

サッカー部員以外の生徒らにもサインを求められ、囲まれる田向選手 【写真 米村優子】

サッカー部員以外の生徒らにもサインを求められ、囲まれる田向選手
【写真 米村優子】

水戸三中時代の田向選手(写真右) 【提供:中村喜代美教頭】

水戸三中時代の田向選手(写真右)
【提供:中村喜代美教頭】

水戸三中時代の田向選手(前列右から3番目) 【提供:中村喜代美教頭】

水戸三中時代の田向選手(前列右から3番目)
【提供:中村喜代美教頭】

水戸三中時代の田向選手 【提供:中村喜代美教頭】

水戸三中時代の田向選手
【提供:中村喜代美教頭】

成人式後の水戸三中の懇親会で楽しむ田向選手と中村喜代美教頭 【提供:中村喜代美教頭】

成人式後の水戸三中の懇親会で楽しむ田向選手と中村喜代美教頭
【提供:中村喜代美教頭】

(米村優子)


この日、城里町の広報誌用の取材に来ていた同町まちづくり戦略課の関谷啓祐(たかよし)さん(写真右)は、田向選手の中学時代の同級生で、中村教頭の教え子の一人。
「中学時代の田向選手は一つのことに熱中している印象でした。田向選手は同級生の間でよく話題に上がりますし、みんなの誇りですよ。仕事の業種は異なりますが、僕も田向選手の活躍に刺激を受けています。そんな同級生が在籍しているクラブの練習場が城里にできることは、とても嬉しいです」

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