「川崎フットボールアディクト」

【コメント】番外編。WSW田中裕介の鹿島戦後のコメント「ゴールにボールを入れるというところ。本当にサッカーの本質的な部分で今日は上回ったのかなと思います」

ACL、Hグループ第1節

鹿島 1-3 ウエスタンシドニーワンダラーズ

鹿島対ウエスタンシドニーワンダラーズの試合後の田中裕介のコメント。

 

■コメント
▼田中裕介「ゴールにボールを入れるというところ。本当にサッカーの本質的な部分で今日は上回ったのかなと思います」
――タフな試合でしたね。
「ピッチが硬い。コンクリートか、というくらい硬くて、繋ぐのには技術がいるかなという試合だったので、トミ(ユリッチ)もいるし、ぼくらはトミめがけてじゃないですが、そういうサッカーをやろうというのは決めていました。しっかり彼がキープしてくれてたので、チャンスもできましたし、予定通りかなという感じです」

――狙い通りの戦いだったと。
「彼ら(鹿島)はしっかりつないで、というところだったと思いますが、しっかりそこら辺はスカウティングしてますし、ぼくらはアウェイで勝ち点1以上というのはミッションだったので、これ以上ない結果だったかなと思います」

――シドニーの勝負強さを感じましたが、フロンターレでもACLは経験していて、それはどうでしたか?
「ぼくもACLやりましたが、その感覚とは違う。彼ら(WSW)は、なんて言うんだろうか。攻められることに対してストレスを感じないチーム。彼らというか、ぼくらですね(笑)。前のフロンターレはどちらかと言うと、主導権を握るサッカーを目指していたので、相手に主導権を握られた時にすごくストレスを感じるところがあったんですが、ぼくら(WSW)はそれでも耐えることに慣れているというか、そういう所での強さはもしかしたら、ゴール前に関してはあるのかもしれないですね」

――メンタル的な違いがあるんですかね?
「ぼくらは見ての通り、技術的な面では鹿島の方が上かもしれないですが、球際であるとかしっかりゴールにボールを入れるというところ。本当にサッカーの本質的な部分で今日は上回ったのかなと思います」

――パスカットされてそれをファールで止めたところなどは、勝負の中でWSWで身に付けたものなのか、それともそれまでにももってたものなんですか?
「あれは取られるな、という話なんですが(笑)、でもゴールに近いところでというよりは、ぼくのイメージ的には今日は勝ち点1以上はマストな条件だったので、その中であそこで行かれるよりは止めたほうがベストかなという。メンバーも難しい中でやりくりしないといけないので。ああやってカードがたまったらいけないんですが、勝利のためにやるだけですね」

――チームへの適応が早そうですが、最初に行って、難しさはどういうところですか?
「やってるサッカーが違うので、そこにまず慣れるということ。あとは監督の言ってることを理解すること。その2点ですね」

――攻められても耐えるというメンタリティ…。
「90分あるので、どうしても、今回はアウェイですし、飲まれる時間帯もありますし、そういう時間帯でどう過ごすのか。耐えて、自分の時間帯が、結局スローインから点が入ってますからね。そういうところで耐えるというのはもちろん、大事かなと思います」

――高萩選手はJでは対戦相手でしたが、仲間としてやって感じることは?

「洋次郎は視野も広いですし、前に行ったらしっり仕事をしてくれる選手なので、信頼してますし。唯一細かいところまでコミュニケーションを取れる選手なので、ぼくはだから洋次郎にしっかりゲームコントロールしてくれるように、ディフェンスラインとしては、つなぎ役の選手に求めてます」

――スピラが隣にいて、彼はJリーグでも…。
「そうですね。スピラはもう、暗黙、というところまでは行かないですが、同じフィーリングでできている選手です」

――練習環境はどうなんですか?
「環境で言ったら、日本の方がベターですよね。日本は言ったらパーフェクトですよ。整いすぎてます。今も自分でスパイクを管理してますからね。日本ではホペイロが居て、こっちにも居ますが、僕らの場合は移動が飛行機なので、国内でも。ロストする可能性があるので。そうすると試合ができない。そういう所一つとってもある意味ハングリーだなとは感じます」

――練習場はどうなんですか?
「普通にやれてますが、そこまでは普通ですよ」

――クラブハウスはちゃんとあって…。
「まあ、ありますけど、川崎と同じくらいと思ってもらえれば(笑)」

――チャンピオンチームということで、義務付けられているというところの意識は?
「このグループは激戦区と言われていて、特に去年のクォーターファイナルに出ているチームが2チームあと残っているので、そこでしっかり叩いておけば決勝ラウンドに行った時に楽だと思います。その分、去年優勝しているというのは大きなアドバンテージかなと。みんなもある程度能力を知ってますし、リスペクトしてますし。そういった中で戦うというのは身に付けた部分もあるので」

――1点目の浮き球のスローインというのは、狙い通り?

「もちろん!高さで勝てるので」

――頭脳プレーだなと思いました。
「結局あれで勝てるからね」

――パスが出てこないというのは感じたんですが。
「本来、右に元オランダ代表のすごい選手がいるんですよ。そいつがいればもっと集まるんですよ。でも、ケガとかもあって、言えば今日は1.5軍なので。5〜6人来てない。そういう選手たちがきてればもう少しボールは回ると思います。今日は特にそうでした」

――7番のハリティは去年ゴールされた選手ですよね。
「そうそう。彼も本来は左の選手で、インサイドでやる選手なので。右に張ってという選手じゃないので」

――そういう意味では連携は取れてないと。
「むしろ初めてやったくらいです(笑)」

――鹿島のペースを崩したというか、引き込んだという気がしました。
「やっててフラットにできるというか。という感じです。そんなに焦らず」

――なるほど。
「だから、どちらかと言うと川崎と比較すると川崎は常に握ろうとするチーム。握れなくなった時にちょっとバラけるところがある。けど、このチームはそれでもいいや、というか大らかというか、諦めというか。けど勝っちゃうという。それが今日みたいな試合で、それはおもしろいよね(笑)」

――不思議だなと思って、これで勝てちゃうんだなって。
「むしろAリーグの方が怖いですよ。前は迫力がある。鹿島は今日は怖くなかったからね。もっとAリーグは早いしもっと強いやつが居るからね。トミとか勝てないこともありますからね」

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