【コラム】いわゆる常識的サッカー観と、木村朱美の涙との間に見る比較文化論的対立構造
試合後、英国人記者のショーン・キャロルに呆れられた。
「エトーさん、これはアリエナイ試合ですよ。ロスタイムに2失点はない。2−0にした時点で試合を終わらせないと」
一面的な見方ではあるが、正論でもある。だから、反論は簡単ではない。
横浜FM担当は文化の違いだと話す。
「横浜なら、2−0どころか1−0にした時点で終わらせます。後ろを固めつつ、齋藤学の影をちらつかせる。少なくともあの時間帯に2失点はない。あんな失点してる時点で『優勝なんかできない』と書きます」
もしかしたら、彼らが語るスタイルが、サッカー界の常識なのかもしれない。プロである以上、勝利に最大の価値を置くことは正義の一側面だからだ。
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