「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】インカレ制覇を影で支えた川崎U18・OBの吉田直矢

■進路はこれから
監督会見で小井土正亮監督が言及したように、ボランチとして出場した吉田はこの試合の鍵をにぎる存在だった。筑波の優勝を影で支えたとも言えるが、その吉田はまだ進路が決まっていないという。

「(進路は)まだ決まってないです。今シーズンはサッカーをやってたので(就活ができなかった)。最悪の場合は、もう1年やって(大学に残って)、就活することになると思います」と話す。そんな吉田の現在の希望はプロでのプレー。

「できればプロで。J3以上では行きたいですね。給料(の安さ)は考えますが、できればサッカーを続けたいです」

今はオファーを待つ身だとのことだが、もしどこからも照会がなければ、就職することになるという。ちなみにそんな吉田は一般入試で筑波大学に入学。センター試験では「国語と数学と、英語と、理科(生物)と、日本史」を受験。筑波の試験ではサッカーの実技と小論文で合格したという。また教職の単位は取れているとのことだが教員免許はまだ取得できていないと話す。

「教育実習にだけ行けていないのは、夏の時期で、大臣杯、アミノバイタルカップもあったので。どうしようか迷ったんですが…」

就活と教育実習よりもサッカーを優先させる。もちろんそれはプロに行きたいという目標があるから。とはいえ今のところまだオファーは無いという。夢は夢として、プロを目指しつつも、もしオファーがなければ素直に就職することになると吉田。その場合、意図的に留年したことにして、5年生として就活して新卒採用を目指すという。

ちなみに「筑波はわりと多くて、練習やりながら就活というのは距離的に難しくて。就活せずにサッカーをやって、卒業しないで5年生という形になって、それで新卒採用枠で取ってもらう。それは結構多いですね」と吉田は話していた。

それにしても人材としては一流だと思う。一般入試で筑波大学に合格し、サッカーに打ち込む。4年次にはゲームキャプテンとしてインカレを制覇。人材が業績を作ることを考えれば、利益を上げたい企業の採用担当者は、Jクラブからつばを付けられる前に接触してみてはどうだろうか。プロ志望の気持ちは強そうだが、それにしても話をするだけの価値はある人材だと思う。

(取材・文・写真/江藤高志)

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