「川崎フットボールアディクト」

【コラム】【いしかわコラム】vol.8 中村憲剛、大島僚太、エドゥアルド・ネットによる、不思議で濃密な三角関係

■三角形
基本は三角関係。だけど、ときにはいびつな関係性。

何の話かというと、川崎フロンターレの中盤のことです。

現在、川崎フロンターレの基本フォーメーションは〔4-2-3-1〕。その中盤を担っているのが、トップ下・中村憲剛、ボランチの大島僚太とエドゥアルド・ネットによる三角形です。この3人で構成される中盤の配置と動きはとにかく自由自在。そしてこの三角関係が機能しているとき、川崎フロンターは滅法強かったりします。

例えば最終ラインからビルドアップを始めていく川崎に対して、相手は前線から人数をかけてボールを奪いにいくことで、そのビルドアップをけん制してきます。よくある光景です。フロンターレあるあるです。

そこで川崎も相手の出方に応じて、ネットが最終ラインに降りたりしてアクセントをつけますが、大島僚太は基本的に真ん中のエリアに居続けます。中央の密集地帯でもプレスを剥がしてしまう技術が大島にあるからでもあるんですが、それだけだとうまくボールが進んでいかないときもあります。

そういうときは、たいていトップ下の中村がスルスルと中盤の底まで降りてきて、後ろのボール回しに加わります。ただそういう場面での中村は、かなり自由なポジションを取っています。ときに味方のサイドバックの位置まで流れてくることも珍しくありません。

なんでトップ下の選手が、中盤の底の真ん中ではなく、わざわざタッチライン際に流れてボールを受けようとするのか。一見すると、チームのバランスもとても悪いように見えますから、不思議でたまりません。

あるとき中村憲剛に聞くとこんな風に明かしてくれました。

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