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【試合後コメント】天皇杯1回戦 ロアッソ熊本 vs FC TOSU 試合後の両チーム監督・選手コメント

20160828天皇杯1回戦tosu

結果として敗れたが、ロアッソ熊本を最後まで苦しめたFC TOSUの選手達には、熊本サポーターからも大きな拍手と「FC TOSU!」コールが贈られた

  • 天皇杯全日本サッカー選手権大会1回戦
  • ロアッソ熊本 2−1 FC TOSU
  • 得点/平繁龍一(45分:熊本)、丸山大介(52分:FC TOSU)、キム・テヨン(90+1分:熊本)

 

清川浩行監督(熊本)

「雨の中、たくさんのサポーターの方が集まってくれて本当にありがたく思っています。難しいゲームになることは想像していたんですけど、なかなか前半に決めきることができなかったことが、自分たちで最後の最後まで分からないゲームにしてしまったなというところです。でも、最後まで諦めずに点を取りに行こうという姿勢は見えたので、勝って次に進めたということは良かったと思います」

Q:後半に2人同時に替えたのは、過密日程を考えてでしょうか?

「そこも1つ、ありました」

Q:あれだけシュートを打って、点がなかなか取れなかったのは?

「相手が身体を張って止めていた部分もあるんですが、自分たちの方が慌ててしまったり、質の部分で悪いところが続いたのかなと。自分たちでゲームを難しくしてしまったというところですね」

Q:今日の試合の選手選考について。

「このあと、まだ連戦もありますので、その辺のところと。あとはなかなかゲームに出ていない選手もいるので、総動員でこの連戦を乗り切っていかなきゃいけないということを加味して決めました」

Q:久しぶりにゲームに出た選手や公式戦初出場の選手もいましたが、監督の中での収穫は?

「初めて公式戦に出た選手については、連戦ということもあってトレーニングマッチができなかったので、ゲーム体力やゲームでのパフォーマンスを見ることができませんでした。いざ公式戦に入って、いろんな緊張だとか、足を攣ってしまったりする選手が出てきたんですけど、そこはトレーニングマッチができていれば、もっといいパフォーマンスを出せたのかなと思っているんですが、そこができていなかったのは、申し訳ないなと思ってます。全体として、1人1人のパフォーマンスは出してくれたなと思います」

 

清武功暉選手(熊本)

「早めに追加点を取って(点差を)広げたかったんですけど、相手に1本打たれたシュートが入ってしまったので。あの場面は皆がフワッと止まってしまったので、スルーパスを出した選手にも誰も寄せに行けてなかったし、いらない失点で自分たちが焦る要因になってしまったと思います。前半であれだけ点が入らなかったら厳しいなと。難しい展開になるだろうなとは思っていましたけど、あれだけ引かれた中で、もっとボランチからもシュートを打って良かったのかなと思いますけど、その意識が少し足りなかったかなと思います」

Q:2回戦に向けて。

「連戦なので、どういうメンバーで臨むかはまだ分からないですけど、やることは変わらないし、今日みたいな甘さを見せたら次の相手(東京V)も強いので、天皇杯は本当にチーム全員で戦わないといけない大会だと思うので、特にそこは皆で意識したいと思います」

Q:福岡大で一緒だった選手もいました。

「元気で楽しそうにやっていたので、良かったです。『何とか守って、PKで勝ちたかった』って言ってましたけど、本当にそういう展開にならなくて良かったと思います」

 

キム・テヨン選手(熊本)

「追加点を取りに行きたかったんですけど、後半の早い時間に点を取られて、なかなか出てこない相手と試合をする機会はこれまでなかったので、皆の中にも迷いもあったと思います。そういう中でクロスもシュートもたくさんあったんですけど、なかなか枠に入れることができなくて悔しかったです。相手が引いていた中で前に出て行ったらチャンスになって、良いボールが来たので決めることができて良かったです」

Q:押し込みながら点が取れない焦りはありましたか?

「自分の中ではそんなに焦りはなかったです。絶対に相手が守ることは分かっていたし、最後の質を挙げれば点は取れると思っていました」

 

平繁龍一選手(熊本)

「思ったより苦戦しました。チャンスはたくさんありましたけど、向こうもゴール前に人数を集めて、本当に身体を張ってきていたし。でも、そこをもうちょっと崩せたなと思います。ただ、失点はやっちゃいけないというか、あの1本だけだったので、あれで向こうを元気にしてしまった感じです。天皇杯ではこういう展開がありがちなので、最後に何とか決めることができて良かったです」

Q:決定機もたくさんありましたが、攻撃面での課題は?

「もうひと工夫欲しいというのがあります。クロスに何となく入るシーンもあって、競り勝っているんですけど、動きで相手を外したり、そういう工夫が欲しかったなと思います」

Q:先制点について。

「(ボールが)来たら先に触る自信はあったし、(中山)雄登がいいボールをくれました。でも他にもチャンスはあったので、前半1得点で終わったのが、試合を難しくしたなというのがあります」

 

斉藤敬嘉監督(FC TOSU)

「まず、こういう素晴らしい環境でサッカーをやらせていただいたことに感謝しています。FC TOSUの中にも熊本出身の選手が3名いて、3名とも試合には出たんですが、熊本に思い入れのある選手達なので、そこがプレーで表現できて、すごく良かったなと思います。試合に関しては、できるだけ失点せずに、0−0で長い時間、どこまでいけるかというのが狙いだったんですが、前半0点で終わりたかったところで失点してしまって、後半、点を取りに行くのか、そのまま失点せずに行くのか考えたところ、まずは前半の通りの戦い方を続けていくというところで、運良くゴールが取れました。最後はやっぱり、足が止まってしまったりだとか、サイドからのクロスボールに対してマークがしっかりつけなかったりというところが、プロと僕らの差だなと感じました」

Q:3年目のチームで新しい歴史を作ったのではないかと思います。

「新しいチームになって3年間、この天皇杯を目指してやってきましたし、本当に、今日やってみて、素晴らしい相手と素晴らしいサポーターの方もいて、素晴らしい環境でやらせていただいて、また来年、しっかり戻ってきたいなと感じました」

Q:ずっとこの戦い方で勝ち上がって来たんでしょうか?

「基本的に、佐賀県リーグになると自分たちはある程度ボールを持てるので、自分たちが支配して攻撃という形なんですけど、やっぱりこういう格上のチームが相手になると、自分たちがボールを持てる時間はどうしても少なくなるので、佐賀大学との佐賀県決勝のときもそうですけど、格上の相手とやるときはこういう戦い方をするというのは決めていました」

 

丸山大介選手(FC TOSU)

「得点は、皆のパスが上手くつながって真ん中を崩せたので、そのタイミングで榎本(大希)君からいいパスが出てきて、僕は流し込むだけという感じでした」

Q:良い時間帯に追いつけたのでは?

「チームとしては(ボールを)取ってから早くということと、ロアッソの裏を狙っていく動きは意識していました。後半の早い時間に取れたのはチームとして良かったなと思います」

Q:この経験をどう生かしていきたいですか?

「こういう大舞台でプレーできたということは自分の中でも財産になるので、これからの社会人生活の中でも生かせるものは生かしていきたいと思います。これでひと区切りついたので、佐賀県リーグで集中し直して、また来年、このピッチに立てるように、チーム一丸となって戦っていけたらと思います」

 

岩本陽介選手(FC TOSU)

Q:試合を振り返って。

「むちゃくちゃ楽しかったです(笑)。今までのサッカー人生で、いちばん楽しい試合だったなと思います」

Q:守備で意識した点は?

「横のスライドと、あとはセンターバックとボランチの間に入ってくる選手へのパスコースの限定は、結構準備してきたんですけど、やっぱり上手かったです。そういうのもはがされたので、後手後手の守備になったかなと思います」

Q:跳ね返し続けて手応えも感じたのでは?

「そうですね、手応えも感じられたと思います」

Q:ご家族も見に来ていた?

「はい、家族と高校のときの友人が見に来てくれて、そういう人たちの前でプレーするのも恥ずかしかったんですけど(笑)、でも、終わって笑顔だったのが嬉しかったです」

Q:この経験をどう生かしたいですか?

「僕は今、福岡常葉高校で教員をやっているので、サッカー部の子達にも高みを目指して欲しいと思います。僕たちがこういう舞台でプレーできたというのは、生徒にとっての道標になるかと思いますので、伝えられることは伝えていきたいと思います」

 

松岡知希選手(FC TOSU)

「皆が身体を張ってコースを切ってくれたから、2失点で収まったと思います。相手は完全に格上なので、引いたなかからカウンターを決めようという考えで、うまく1点取れました。失点しない時間を長くしようということでしたが、前半の終わりに決められて、でもハーフタイムも皆で『大丈夫、チャンスは来る』と話していました。後半に1点返せて、うまくいったと思います」

Q:あと数分、踏ん張れたらという感じでした。

「あそこで僕が出れていれば良かったかなとか。1点目も、壁をもう1枚置いておけばとか、いろいろ、自分が甘かったなというところもあるんですけど、ちょっといっぱいいっぱいで。負けていいゲームではなかったけど、皆で頑張った結果じゃないかなと思います」

Q:チームとしてもジャイアントキリングを起こそうと臨んだゲームだったと思います。

「そうですね、失う物はないので、本当に『食う』つもりで臨んだんですが、やっぱりプロは違うなというのを改めて感じられたので、これを県リーグなどに生かして、またここに帰って来たいなと思います。来年の天皇杯に」

Q:延長、PKまでいけば自信があったのでは?

「やってやると思ってました。『来い』と思っていたんですけど(笑)、最後はいっぱいいっぱいでしたね」

Q:地元でプレーできたことについて。

「友人とか、いろんな人が来てくれて。定期的に集まる友人の中でも、地震の影響で顔を見れなかった人もいて。そういった中でこういう機会があって、たくさんの人が来てくれて、『良かったよ』とか、『感動した』とか言ってもらえて、こっちが泣けてきました。それからロアッソのサポーターの方にもFC TOSUコールをしていただいて、僕は泣いちゃったんですけど(笑)。そういう所でも少しは地元に元気を与えたいと思っていたので、そういうこともプレーで見せることができたのかなと思います」

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