「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第40節・北九州×町田/北九州・柱谷幸一監督、本山雅志選手、風間宏希選手、原一樹選手、町田・相馬直樹監督コメント(4,055文字)

■明治安田生命J2リーグ第40節・11月6日(日)13:00キックオフ
北九州市立本城陸上競技場/2,937人
ギラヴァンツ北九州 1-3 FC町田ゼルビア
【得点者】北九州/80分 ロドリゴ 町田/32分 中島裕希、53分 重松健太郎、83分 中島裕希(PK)

■柱谷 幸一監督(北九州)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「残り3試合になっていま、自分たちが置かれている状況は本当に厳しい状況の中で残り3試合、勝ち点3を全部取っていこうと今日はスタートしたのですが、悔しい結果になってしまいました。結果から言うと3点を取られている中で3点とも、もったいない失点だったなというふうに思います。それ以外の場面ではそれほど、チャンスは作られていなかったので、あの失点で難しいゲームになってしまったのかなと思っています。ただ、ゲームはまだ2試合残っているので、1週間しっかりと準備をして次は勝ち点3を取れるようにみんなで頑張っていきたいと思います」

——相手にボールを奪われる場面が目立ちましたが、連戦での疲労の影響はあったのでしょうか?
「ゲーム前のミーティングでも、中2日でやるのはどこのチームも同じ条件でやっているので、疲れていることは言い訳にならないと言っていたので、それは原因ではないと思っています」

——攻撃面について、どう感じましたか?
「今日はお互いに風の影響があったと思います。そこでボールをうまく動かせなかったり、背後へのボールが流れていったりなど、逆にプレッシャーの中で自分たちがボールを運べなかったですから、攻撃の面ではなかなか良い部分を出せなかったのかなと思っています」

——特に1、3失点目はミスに近い形からでしたが、シーズンの終盤になっても修正できていない原因は?
「これまでのすべての失点がああいう失点ではありません。今日の失点が今までの失点を修正できていない失点ということではないと思います。ただ、自分たちが奪ったボールをしっかりとつないでいくということが自分たちの戦い方なので、1失点目はちょっとリスキーなボールの動かし方でした。バイタルエリアでリスキーなボールの動かし方をして引っかけられてシュートを打たれたことを考えると、もう少しプレーしている状況やエリアなどを考えて、リスクのないプレーを選択できたのかなとは思っています。

また3失点目の場面も一度、マイボールにして、西嶋(弘之)ですかね、外に一度クリアして、相手も外向きというかゴールとは違う方向に走っていたのであそこで足を出さなくても、もう一度グッと(外に)押し出していけば、相手はゴールラインかタッチラインに押し出せたと思うので、あそこで足を出す判断というのが少し間違っていたのかなという部分はあると思います。今日の2失点に関しては、自分たちの判断ミスだったのかなと思っています」

——残り2試合になりました。次節はホーム最終戦になりますし、本城陸上競技場でも最後のゲームになります。
「来週も含めて残りのリーグ戦はもう2試合。他会場の結果など、気になる部分はありますが、いま自分たちができることは目の前のゲームに集中して、そこで勝ち点を取りに行くことだけ。次が(ホームで)最後のゲームになりますが、しっかり戦って勝ち点3を取りたいなと思っています。

僕は監督4年目になりますが、本城陸上競技場はちょっと古いスタジアムですけど、一番印象に残っていることは常に良いピッチ状態を作っていただいて、良い環境でプレーさせてもらえたことは非常にありがたく思っていますし、非常に良い仕事をしていただきました。またもう一つは、入場者数がなかなか増えていかないこと。今シーズンはなかなか勝てない状況ですけど、2年目、3年目は勝てるゲームも多くなってきたのですが、なかなか増えていかないということは少し残念な部分はありましたが、本城最後のシーズンで自分自身が仕事をできたことはうれしく思っています」

——勝ち点はもちろん、得点を取っていかないといけない状況になります。アタッキングサードに入ってからの戦い方ですが、点を取るために何が大事になると思いますか?
「今日は非常に難しい状況でしたが、自分たちでボールを運んで、最後のところではそれぞれ、自分の特長を出してほしいですし、出さないといけないゾーンだと思います。スペースに走って背後を取ったり、サイドを崩してのクロスボールを上げるなど、中の選手は良い入り方をして、クロスに対して入っていくことや一人ひとりが自分の持っている武器を思い切って出してほしいですね。それが一番、得点に結び付くと思うので、期待したいなと思っています」

 

■MF 43 本山 雅志(北九州)
次の試合で勝って、最終戦につなげていきたい
「勝ち点が欲しい中で、先制点を取られたしまったことで前がかりになることは仕方がない中、1点を取り返しに行きましたが、追加点を取られて厳しい展開になってしまいました。風に手こずって思うようにプレーできずに、次第に自分のプレーを発揮できるようになってきた中での途中交代だったので、あとは仲間に託しました。自分としては残念な結果だったと思います。

相手のプレッシングが速いことは分かっていたので、裏にボールを蹴っていって、押し込める展開を作りたかったのですが、風でなかなか裏にボールが行かなかったので、相手のプレッシングを受ける形になりました。個人としてはセカンドボールをもっと拾えればもっと自分たちのペースに持っていけたと思います。でも、セカンドボールを相手に拾われるケースが多く、苦しい展開になりました。勝たないと意味がないので、次の試合で勝って最終戦につなげていきたいと思います。地元にクラブがあることはうれしいことなので、そのクラブを上のカテゴリーに残していく、上げていく必要がありますので、落ちることを避けられるようにしていきたい」

 

■MF 7 風間 宏希(北九州)
試合を壊してしまった
「(僕のミスで)試合を壊してしまった。(ミスのことは)切り替えて、もっとボールに触りたかった。次の試合は勝たないといけないので、切り替えて試合に臨んでいきたい。前半は風もあって、難しかったけど、割り切って前に蹴るという選択肢もあった。ボランチのところでもっと落ち着かせないといけない」

 

■FW 9 原 一樹(北九州)
僕たちが勝たないと順位は変わっていかない
負けたということは非常に悔しいですし、でもそんなことを言ってはいられないです。残留に向けては勝ち点3が必要です。他会場の結果もありますが、僕たちが勝たないと順位は変わっていきません。勝ちにこだわってやっていきたいです。シュートを打てていないので、打てるような動きやボールの引き出し方が足りません。シュートを打たないとゴールは決まらないですし、ゴールが決まらないと勝つことはできません。シュートを打つことを意識してトレーニングからやって試合の結果に結び付けたいと思います。前半は風の影響もあって、ビルドアップもなかなかできなかったですし、思うような形を作れませんでした。後半は良いボールが入ってきて、裏を突けましたが、シュートまで持ち込めなかったので、シュートを打てるポジショニングやボールの引き出し方をもっと意識してやっていきたいと思います。日程どうこうはないですし、自分たちの実力次第なので、残り2試合頑張っていきたいです」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いたします。
「まずは遠い東京の町田からここ北九州まで、我々のサポートのために数多くのサポーターが駆け付けてくれました。まずはそのことに感謝を申し上げたいと思います。

3連戦という中で、先に二つのホームゲームが続きましたが、北九州まで来てくださった方々は、その2試合のホームゲームも見に来てくださった方だと思いますし、その2試合では一緒に喜ぶことはできませんでしたが、今回アウェイでの試合になりましたが、一緒に勝利を喜べたことをうれしく思っています。

その3連戦の初戦である讃岐戦は、前に出て戦うというアグレッシブな姿勢を出せずに、その中での敗戦でした。次の岡山との前節は、ハードに戦う中でも勝利に結び付きませんでした。その岡山戦のドローという結果を受けて、今日が3連戦の最後の試合になりましたが、苦しい時間帯や足がなかなか出ない時間帯があるだろうということは想定されましたが、選手たちは期待以上、もしくは予想以上のファイトを見せてくれました。その姿勢がそのまま結果につながったと思います。

もちろん、ラッキーな部分もあったと思っていますが、根底の部分ではファイトする、自分たちからしかけることを疲れている体にムチを打ちながら、戦い続けてくれたことが勝利という結果につながったと思います。シーズンは残り2試合となりましたが、一つでも上の順位を達成するという思いを、選手たち、そしてサポーターの方々とも形にできるように頑張っていきたいと思います」

ーー結果的に中島選手は今日の2得点でチーム得点王となりました。今季1年目で彼がチームにもたらしているもの、貢献度について、監督のお考えを聞かせてください。
「最後のシーンを見られた方は分かるかと思いますが、ボールを追う姿にチームメートは勇気付けられていると思いますし、もっとやらなきゃと励まされていると思います。もしくは時に『もっとやれよ』と怒られているかもしれません。そういう姿勢を惜しみなく、チームのために発揮してくれていることはありがたいですし、ベテランの域に達している選手として、チームの中ではたくさんの経験もしている上に、J1クラブを経験している選手がそういう姿を見せてくれていることが、ほかの選手に良い影響を与えてくれていると思います。その中でも多くのゴールを生み出している選手ですから、監督の立場としては非常に喜ばしいことです」

 

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