「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第10節・水戸vs町田/水戸・西ヶ谷隆之監督、町田・相馬直樹監督コメント(2,733文字)

■明治安田生命J2リーグ第10節・4月29日(土)14:00キックオフ
ケーズデンキスタジアム/4,119人
水戸ホーリーホック 3-2 FC町田ゼルビア
【得点者】水戸/23分 林陵平(PK)、34分 白井永地、72分 前田大然 町田/81分 増田繁人、90分+2分 重松健太郎

 

■西ヶ谷 隆之監督(水戸)
ーーまずは試合の総括をよろしくお願いします。
「連戦が続く中での初戦で勝ち点3を取れたことがすべてです。ただ3-0まで持ち込んだ形は良かったのですが、3-0になった時点で追い上げられるような展開になることはあり得るなと想定していました。実際にその通りになってしまったことに関して、交代出場の選手のプレーや僕の采配を含めて、まだまだやるべきことはたくさんあるかなと思っています。また次の試合に向けて準備をしていきたいと思います」

ーー浜崎拓磨選手を先発で起用しましたが、その意図と狙いを聞かせてください。
「田向(泰輝)が少し負傷を抱えていたことと、田向と浜崎が競争をする中で浜崎の状態が上がっていることで彼を先発で起用しました。それがすべてです。ゲームに入れた部分はありますし、2失点目に関してはあのまま彼が(重松に)付いていかないといけません。失点に絡んだという事実は伝えました。それは経験として、できたこととできなかったことをこの勝った試合から学んで今後に生かしてほしいと思っています。クロスボールの質は浜崎のほうが田向よりも上なのでゲームの中でもっと表現できるようになればいいのかなと思います。チーム内にさらなる競争が生まれたのは良いことなので、また次に期待したいです。足をつったことはダメですけど(苦笑)」

ーー町田は高さのある戸島選手を右サイドハーフで起用してきましたが、それは想定していましたか?
「想定はしていませんでした。ただウチの左サイドをウィークポイントとして捉えて、その高さとラインコントロールのギャップを突いてくるという狙いがあったのかなと思います。ただそれに関しては前節・福岡戦の反省を踏まえてアプローチはしていましたので、チームとして冷静に対応をしてくれたと思っています。流れの中での対応のイメージはできていました。そのほかにはセットプレーでのミスマッチを狙ってきたのでは? 前節、ウェリトンと対戦したときのように、CBなどが競り勝てない相手に無理して対応するよりは競ったあとのセカンドボールへの回収を意識してやれていたと思います」

ーー試合の最初から良い入りをできた要因は?
「風上だった前半の状況を有効に生かせたと思います。相手が前がかりになっているところを裏返して攻めることができました。リスタートで点を取れたこともチームにとってプラスになるのかなと思います」

ーー相手よりも球際で勝てていたのでは?
「それは五分五分だったと思います。相手ボールのときにウチの選手がそのままアプローチに行ってしまう場面もありましたので、もう少し落ち着いてセカンドアクションで対応できれば全体のバタバタ感はなくなるのかなと。競り合って競り負けたあとにそのまま相手にアプローチするケースがチーム全体にあります。ボールにしっかりとアプローチする場面とステイしてボールに対応する、そういったバランスをゲームの流れの中で判断できればチームが落ち着くのかなと。

後半の立ち上がりに風下になる中で相手がロングボールを入れてきたときに、ボールにアタックできる場面があったのにアタックできない場面があったので、その時間帯は苦しかったですが、そのあとに3点目を取れたことは良かったと思います。失点をしてからバタバタするのはJ2ならではというか、簡単に事は運ばないなと思っています。もう一度突き詰めていきたいと思います」

ーー交代策を使い切ったあとのゲーム運びのプランを聞かせてください。
「ノーマルに戦っていました。相手とのマッチアップの中でいけるものがありましたが、林陵平が抜けて高さがなくなり、ゴールキックやロングボールに対して競り勝てずに、セカンドボールも拾えなかったことでセカンドボールを拾われたあとに長いボールを入れられてしまいました。そういった悪循環の中で、林のようなFWのある高さが必要なのか、今瀬(淳也)を思い切ってトップに上げて、セカンドボールを回収できるほかの選手を起用するなど、ボールをつなげられるプランをコーチングスタッフでも話し合っていければと思います。采配も含めて、反省すべきことはあります。僕たちもどこかで隙を作った部分がありました。コーチングスタッフとしてもそれをなくして、ゲームマネジメントをできるようにしていきたいと思います」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をよろしくお願いします。
「ゴールデンウィーク最初のゲームを、ここ水戸まで後押ししに来てくださいましてありがとうございました。みなさんの声援のおかげで選手たちも最後まで戦い抜くことができました。まずはそのことに感謝を申し上げたいと思います。ゲームについては、先ほど映像でも確認しましたが、最初のPKの判定は不可解でした。非常に残念です。あまり僕はこういうことを言わないのですが、それによってゲームが壊れてしまいました。

その後も冷静に戦わないといけなかったのですが、われわれに対するジャッジが悪くなり、われわれもそういったことに対応できるように成長しないといけません。ただ、サッカーはそれも含めてのスポーツでもあるとも思っています。決して悪いゲームをしていたわけではありませんが、隙を突かれて3失点をしていることは映像などで見直さないといけません。われわれがこれから顔を上げて、成長する、踏ん張っていかないといけないことはありますが、今日の試合も最後追い上げることで選手たちは意地を見せてくれたと思います。連戦期間中のため、ゲームはまだまだ続きますので、しっかりと切り替えること、そして勝てる力をなんとか付けていけるように選手たちと取り組んでいきたいと思います」

ーー今日の先発メンバーはいろいろな可能性がある中で、森村選手をボランチに、戸島選手を左サイドハーフに、2トップに吉田選手を起用した狙いや意図があれば教えてください。
「今週のトレーニングの中で、調子の良い選手を起用し、その中で必要な組み合わせを考慮しながら今回はこのような先発メンバーにしました。先ほど申しましたとおり、ゲーム自体は自分たちの流れを十分に作りながら試合を進めることができていたと思いますが、結果的にこういう結果になってしまいました。その結果にはまた何かの原因があるとは思っていますので、そこはしっかりと映像を確認したいと思います。ただ今後もエネルギーがある選手を積極的に使っていくという方針は続けていきたいと思っています」

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