【2015年総括】明治安田生命J2リーグ 第1節~第14節(文・西部謙司)2015/12/6
●堅守速攻で8勝4分け2敗
42試合を3分割して振り返ります。開幕から14節までは8勝4分け2敗。得点数21、失点数9。得失点差はプラス12でした。特に、第7節までは5勝2分けと負けなし。一時は首位を走っています。この好調を維持できなかったことは周知の通りですが、なぜ、そうなってしまったのか。好調だったころと、その後で何が違っていたのか。そのあたりを中心にまとめて行きます。
●縦に速い攻撃
開幕前の予想ではJ1昇格プレーオフへ行けるかどうか。もし行ければ昇格できるのではないか、と漠然と考えていました。また、引き分けが多くなるのではないかとも。
ジェフユナイテッド千葉はプレースタイルを変えていました。早めのタイミングでロングボールを入れ、前からプレッシャーを掛けて行く。このスタイルは、ほぼ1シーズン通して行われました。2015年を考えるなら、このスタイルの是非を問うことになります。
ドローが多くなると予想した理由は、このプレースタイルではあまり得点できないと思ったからです。その代わり、勝負強さが出てくれば、一発勝負のプレーオフで力を発揮するのではという期待もありました。
いわゆる堅守速攻型ですが、そもそも、このスタイルは戦術的に不完全です。
同点やリードしているときは良いのですが、リードされて相手に引かれれば速攻はできません。ですから、速攻だけというプランは長いリーグを戦うにはナンセンスなのです。もちろん、関塚隆監督は相手に引かれるケースも想定していましたが、ベースが堅守速攻なので、引かれたときに崩す力はどうしても不足がちになります。それで引き分けが多くなるような気がしていたわけです。
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