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【レビュー】J2第5節千葉0-0群馬@フクダ電子アリーナ-「これまで最高の攻撃もスコアレスドロー」(文・西部謙司)2016/3/27

明治安田生命J2リーグ 第5節
ジェフユナイテッド市原・千葉 0-0 ザスパクサツ群馬
http://jefunited.co.jp/top/matches/2016/0326/result/

●5試合で最高の攻撃もスコアレスドロー
開幕以来、一番チャンスを作れた試合でした。6回ぐらい決定機に近い形がありましたし、船山貴之が後半の絶好機を外さなければ勝っていた試合です。そういう意味では、勝つべきゲームだったでしょうね。開幕から5試合、初めての無得点試合。それが最もチャンスを作れた試合なのですからサッカーはよく分かりません。

 関塚隆監督
「攻守に圧倒できた試合だったので、引き分けは残念ですが、次に向けて精度を上げていきたい」(千葉、関塚隆監督)

確かにチャンスはかなり作れていましたから、このまま続けていけばいいと思います。で、今回のテーマは「本当にこれを続けられるのか?」です。

●相次ぐ決定機もゴールならず
千葉は前節と同じ先発メンバー、いつもの「4-4-2」。

ジェフユナイテッド市原・千葉

千葉 先発フォーメーション

船山貴之 吉田眞紀人
長澤和輝 小池純輝
山本真希 アランダ
阿部翔平 近藤直也 イジュヨン 多々良敦斗
佐藤優也

立ち上がりは群馬がやや押し気味に試合を進めました。水をまいたせいか、両チームとも何度かいいところで足を滑らせていて、そのせいかどうかGK佐藤優也が足下にあるボールをあわやオウンゴールとなり、ひやりとさせられます。

千葉の攻勢になったのは10分を経過したあたりからでした。長澤和輝を経由してチャンスを作ります。小池純輝がシュートを放ち、船山が左サイドをえぐる。多々良敦斗のクロスボールを船山がニアで合わせた23分のヘディングシュートは惜しかったですね。

後半に入ると、完全に千葉のリズムになりました。左の阿部翔平、右の小池からアーリークロスが入り始めます。最大の決定機は66分、アランダがダブルタッチの「1人ワンツー」で1人をかわして右へパス、フリーになったエウトンからDFとGKの間を通すクロスが船山へピタリ、船山はフリー! 完全にもらったと思いましたがなぜかシュートは枠の外。あの船山がこれを外すとは意外でしたが、まあサッカーはこんなもんです。

船山貴之

80分には井出遥也と船山のワンツーから、井出が十八番のファーポストを巻き巻きに狙った一撃。しかし、GKがわずかに触ってゴールならず。さらに井出の意表を突いたパスから船山のクロス、井出が頭で触ってさらにエウトンのヘディング! だがこれも入らない。87分、左サイドの井出からニアへ鋭いクロス、エウトンのたたきつける渾身のヘディングもGKがキャッチ。後半に怒濤の攻撃を繰り出した千葉でしたが、結局は0-0のままドローとなりました。

●課題はビルドアップ
多くのチャンスを作れたことはポジティブです。では、これを続けていけるのでしょうか?

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