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【レビュー】J2第22節千葉0●1水戸@フクアリ-「差はFWの守備力だが……」(文・西部謙司)

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明治安田生命J2リーグ 第22節
ジェフユナイテッド市原・千葉 0●1 水戸ホーリーホック
http://www.jefunited.co.jp/top/matches/2016/0710/result/

●ホーム連敗の3連敗
後半戦のスタートでしたが0-1で敗れ、3連敗となってしまいました。ここ5試合は2分け3敗と完全にトンネルから抜け出せていない状況です。急に内容が悪くなったわけではないと思います。その代わり、良くもなっていない。ですから、こういう結果になっても不思議ではないとも言えるでしょう。

何が悪いというより、良いところが少ない。相手を圧倒できるところが少ないんですね。違う言い方をするとアグレッシブな部分が足りないと思うのですよ、攻守両面で。アグレッシブなプレーがないチームは相手にとって嫌なところがなく、試合にも勝てないものです。「こりゃ、たまらんな」と、相手に思わせる場面が何度も繰り返せていない。前半の15分までは、そういうプレーがあった。ところが、その後が続かない。そこが改善点ではないかと思います。

●15分間は問題なし
前節(愛媛FC戦[1●2])に初出場の丹羽竜平が先発。GK佐藤優也、DF丹羽、イジュヨン、若狭大志、阿部翔平。ボランチに長澤和輝、富澤清太郎のコンビ。2列目に井出遥也、町田也真人、船山貴之。そして、1トップにエウトンという、おなじみの先発メンバーでスタート。15分ぐらいまでは良い感じでした。

千葉 先発フォーメーション

エウトン
船山貴之 町田也真人 井出遥也
富澤清太郎 長澤和輝
阿部翔平 若狭大志 イジュヨン 丹羽竜平
佐藤優也

丹羽のフィードから斜めに走って右サイドへ出た町田へつながり、サポートした井出との絡みから町田がクロス。これはクリアされますが、すぐに拾って井出からニアゾーンへ走った町田へ。町田がシュートは枠へ行きませんでしたが良い攻め込みでした。

一連の攻撃で、町田が2回も相手のニアゾーンを攻略しています。シュートへつながった2回目の攻撃では、右サイドで井出がボールを持った時に丹羽がオーバーラップを仕掛け、そのせいで水戸のディフェンスラインにギャップができていました。井出は丹羽にはパスせず、カットインして町田を見つけてラストパスを通しています。丹羽のオーバーラップが作ったチャンスとも言えます。こういう動きが相手にとって嫌なわけで、それがチャンスにもつながる。

この2分後にも決定機があります。6分、右のスローインをキッカケに井出が長澤とのワンツーでボックス内へ侵入してシュート、左のポストに当たります。さらに、セカンドボールを拾った阿部のクロスをエウトンがヘディングシュート。さらに、こぼれたところを町田が押し込みますが、エウトンのファウルを取られてノーゴール。こちらも迫力のある連続攻撃でした。

11分に左サイドのスローインから水戸に攻め込まれますが、際どいところで井出がスライディングでシュートをつぶします。

15分、右サイドの町田、丹羽、長澤が絡んだパスワーク、いったんクリアされますが、富澤が抑えたミドルシュート。16分、左サイドで井出が鋭い切り返しでマークを外して左足でニアへクロス、エウトンがヘディングで合わせますが枠の外。これも良い攻撃でした。ところが、ここで勢いが止まってしまいます。

●FW(エウトン)の守備
20分ぐらいから水戸に押し込まれる展開が続きます。まあ、ずっと攻めっぱなし、というわけにも行きませんから、仕方ないです。ただ、それが失点をする39分まで続いてしまうんですね。自分たちのリズムに戻せない。

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