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【レビュー】J2第25節千葉3●4清水@フクアリ-「悪夢のような、もったいない試合」(文・西部謙司)

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明治安田生命J2リーグ 第25節
ジェフユナイテッド市原・千葉 3●4 清水エスパルス
http://www.jefunited.co.jp/top/matches/2016/0724/result/

●悪夢のような、もったいない試合
0-2から3-2、これで終わっていれば万々歳の試合でした。ところが10人の相手にロスタイムに連続失点して3-4。悪夢のような結果になってしまいました。試合の総評としては以下の佐藤勇人のコメントそのままだと思います。

「前半はブロックを作って、自分たち3枚(佐藤勇人、井出遥也、長澤和輝)がズレながら守り、奪ったら相手のサイドバック(SB)の裏をついて押し上げる、そういう戦い方をするつもりだった。しかし、0-2となってしまったので『4-4-2』に切り替え、3-2と逆転することができた。逆転後の戦い方が未熟だった。相手も10人だったし、ここで3ポイント取れるようでないと上には行けない」(佐藤勇人)

スタートは「5-3-2」でした。しっかり引いてのカウンター狙いでしたが、2点先行されたことで当初のプランは崩れています。その後、「4-4-2」にしてからはボールも支配して3点を奪って逆転に成功。3点目が入る前には相手に退場者が出ていました。そして終盤の連続失点という流れですね。

3つに区切って振り返って見ましょう。[1]0-2まで [2]3-2まで [3]3-4まで。[1]のままなら最悪のゲームでした。[2]で終わっていれば素晴らしい逆転劇。現実には[3]があったので、非常に残念、もったいないゲームという感想になります。

●「5-3-2」で2失点
スタートはフォーメーションが変わっています。ここ2試合の「5-4-1」ではなく、「5-3-2」でした。変更理由は、

「清水の両SBが高い位置を取り、ボランチを引き出す攻撃をする。その距離感で考えると、『5-3-2』の方が方向性を決めやすい」(千葉、関塚隆監督)

千葉 先発フォーメーション

船山貴之 町田也真人
井出遥也 長澤和輝
佐藤勇人
阿部翔平 若狭大志 イジュヨン 丹羽竜平 北爪健吾
佐藤優也

清水はSBが高い位置を取り、逆にボランチが引き気味になる。「5-4-1」だと、相手のSBからボランチへパスが入った時に「4」の前面をかなり自由に使われる恐れがあります。清水のSBが高い位置へ来るなら、「5-3-2」でSBに対してウイングバックがマークすると、わりとハマりやすくなる。実際、立ち上がりに関してはこれでハマっていたと思います。では、なぜ前半で2失点を喫してしまったのでしょうか。

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