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【レビュー】J2第5節 湘南2●0千葉「アグレッシブさの欠如が問題」

2017明治安田生命J2リーグ第5節
湘南ベルマーレ 2-0 ジェフユナイテッド市原・千葉
http://jefunited.co.jp/top/matches/2017/0325/result/

●決断力不足?
後半の途中、記者席には監督のハーフタイムコメントが配られます。こんな迅速なサービスはJリーグしか見たことがありません。ただ、試合途中で監督の喋(しゃべ)ったことが全て公開されるはずもなく要約にすぎません。内容的にも無難なところだけ拾っている感じもあり、だいたいチラと見るぐらいです。試合も進行中ですしね。

ところが、今回のフアンエスナイデル監督のコメントは「おっ」となりました。

「もっとアグレッシブになれ! 見てるだけじゃ全然ダメ! 自信を持って闘え!」

ビックリマーク(!)が3つ並んでいます。ちなみにビックリマークは文が下品になるからなるべく使うなと先輩記者から教わったことがあるのですが、3つのコメント全部に付いていました。これはかなり怒っているなと。

試合後の会見でも「気持ちが足りなかった」「もっと覚悟を決めないと」「後半はいいところが1つもなかった」と、不満を並べていましたね。これまでは内容について否定的なことをあまり言わない監督だったので、今回はやはり相当に不満だったのでしょう。

「もっと覚悟を決めないと。ゴールしたいと心の底から思うこと。やると決めたら覚悟を決めてやらなければいけない。前回のゲーム(松本山雅FC戦/1●3)でも同じ印象を持った」(フアンエスナイデル監督)

決定機も前半に2つ、後半はほぼゼロ。決定力以前に決定機不足でした。ボールはそこそこ運べていたので、仕掛けのところでの決断力とアイデアが不足していた、ということでしょう。

●3対1で仕留められず失点
先発メンバーを変えてきました。負傷から回復した若狭大志が3バックの右に入ります。インテリオールにホルヘサリーナスが移動し、左のアウトサイドはやはり負傷から回復した比嘉祐介。2トップは船山貴之と清武功暉となりました。

30分までの展開は互角。千葉は船山のクロスから比嘉のヘディング、比嘉のクロスから清武のヘディングとクロスボールからチャンスを作ります。湘南も岡本拓也がゴールラインまで入り込んでのプルバック、FKからのジネイのシュートと際どいシーンを作ります。岡本はその後も右サイド深くまで侵入して脅威でしたが、ポジションは3バックの右。このポジションの選手がここまで入ってくるのが湘南らしさなのでしょう。

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