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『関東フットサルリーグ第11節 今節注目の千葉県対決・バルドラール浦安セグンドvs.柏TOR’82は両者痛み分け。 〜柏ゴレイロ渡邊・須隆監督コメント〜』(2012/9/24)

試合後の両選手・スタッフ陣からは疲労感が見て取れた。

10節終了時点でセグンドが勝ち点13、柏が同9となっている。しかし、この試合で柏が勝てば一気に上位争いに食い込み3位以下の争いが激しさを増す。

そんななか柏のキックオフで試合が開始されるとお互いに前プレにハーフにとディフェンスを使い分けて攻め込むすきを与えない。取られたら取り返すといたような激しいボディコンタクトが繰り返されるがこれもフットサルの魅力の1つだ。

互いに少ないながらもシュートを放つが両GKのセーブによって阻まれる。この試合の両GKからはシュートを打つ意味を見失うような活躍が見受けられた。

セグンドは14小倉を中心に攻撃を組み立て、99金井や28新造がドリブルで状況の打開を試みる。対する柏も18高村が今までのうっぷんを晴らすかのように素早い寄せからボールを奪う場面や攻撃のリズムを作る場面が見られた。

互いにゴールを決めることができず試合終了。

 

0−0という緊迫した試合をGKの立場からどう見たのか。柏TOR’82の渡邊良太選手に話を聞いた。

試合の立ち上がりから厳しい口調でチームに指示を出し安定感をもたらした。

最後のところで体を張ってくれた

Pivo! 試合の感想と0-0の結果をどう思うか?

渡邊 まあ、前期は負けが込んでたんで修正してやってるんで。前プレが効いてたのかな? どうですか見てて?

Pivo! 前よりいいと思います。

渡邊 やっぱり前より統一できてるんで、最後のところで体を張ってくれてるんで、守れてるのかなと思います。アシアナカップに行ってきてまた1つ集中力というか意識が出てききてるのかなと思います。

Pivo! セグンドは14番の小倉選手というボールをつないいでいける選手やドリブルで打開できる選手がそろっている。何か注意したことは?

渡邊 縦に速い選手が多いんで、そのケアっていうのを、チーム全体として縦を切るのか、縦に行かせてそこで体張るのかを統一して。まあ、試合前から話はしてたんで。金井君だったり21(の小中選手)だったりっていうのはケアしながらしっかりやろうという話をして、まあ、そこはある程度しっかりできて守れたんで失点になんなかったのかなと思います。

Pivo! 変ないい方かもしれないが連敗していたときよりもゴレイロからの指示に対してしっかりと反応しているように思うが?

渡邊 そうですね、ズレが無くなってるというか。もちろん細かなズレはありますけど前は、ずれちゃったらそのまま押し込まれちゃう感じだったんですけど、(今は)全員がカバーに入ってるので、もしどっかでやられてもその後の修正ができてるんで、ファールで止めてる部分もありますけど、その分遅らせることができてるのかなと思います。

Pivo! 後半は早い段階からファールカウントがたまって苦しい状況にしてしまった。対してセグンドは1つだけだった。ファールをしたあとに注意したことは?

渡邊 まあ、ファールしたからといってアグレッシブに行かなくなっちゃうと多分うちはやられちゃうんで、ある程度しっかりいって、前での変なファールだけ減らして。しょうがないファールってあると思うんですよ、たまっちゃったらたまっちゃったで第2(PK)で、キーパーの出番なんで。監督もいってたんですけど、チームのコンセプトっていうのをぶらさないでしっかり寄せるところを寄せてって感じで。前プレが掛かってるときにはシュートが無いんで結構みんなガツガツいけるんですけど、押し込まれちゃうとファールでってなってるんで、まあイメージどおりはできたかなって。4つはしょうがないのかなと思ってるんで、ファイブになっちゃったらなっちゃったでそのときはまあ(笑)

 地域チャンピオンズリーグ出場に目標を切り替えた

Pivo! 引き分けて勝点1を加えてアルティスタの結果次第ではこのあとが楽になると思うが?

渡邊 まあ、まず目標として今、(地域)チャンピオンズリーグに切り替えようって話になったんで、ちょっと厳しいのかなと思いますけどあきらめないで1つ上の順位を目指してやって、下を見ちゃうと、下の計算をしだしちゃうと厳しくなっちゃうんで一個でも上にいけるようにみんなでそういうポジティブな話だけをしてるんでそれでいいと思います。

Pivo! セグンドとは選手権の予選でまた対戦することになると思うがどういう修正をする?

渡邊 一個一個の精度を(上げて)、やっぱり、プレスを掛けられたときうちの場合まだ切らなかったり、後半の集中力が切れててリセットもできなくなっちゃうんでそういう部分を上げてかないと。頭の切り替えの部分をできるようにしっかりやって試合に臨めれば。前半のいい時間っていうのを伸ばしていけるようにするためにはこっちがボールを保持しないときついんで保持率を上げられるように頑張っていきたいと思います。

 

高村への奈須監督の評価

今シーズンの柏の試合でもかなりの好試合だった試合を、なかなか出場時間を重ねることのできなかった18高村を指揮官はどのように見ていたのか。柏TOR’82の奈須隆康監督に話を聞いた。

この日はいつも以上にテクニカルエリアの最前部で指示を出していた。それだけ重要な試合だったのだろう。

 気持ちが強くチームにいい影響を与えてくれる

Pivo! 試合の感想と0-0という結果について。

奈須 まあ、失点をゼロで終われたっていうのは今日の試合の中で評価できる部分ですけど点が取れなかったっていうのは今後の課題として、うちは守ってカウンターで攻撃を狙ってるチームなのでカウンターに行ったときに点が取れるっていうだけじゃなくて、ボールを回しながら点が取れるようになれるようにしていきたいと思います。

Pivo! 試合開始からお互いに前プレを仕掛けて攻め込めない状況が続いたがそこに対する指示は?

奈須 前から掛けてる状況で、相手が裏のボールを嫌がってる状況を上手く使いながら相手が下がったときには間に顔を出すようにしてパスを繋ぐようには指示をしました。

Pivo! 18番の高村選手が攻守で良いリズムを作っていたような印象を受けたが起用したポイントは?

奈須 元々、気持ちの強い選手なのでチームに良い影響を与えてくれるっていうのはどの試合でもそうなんですけど、メンバーには入るんですけど4枚の中に入らなかったりとかっていう自分の中で消化不良のゲームがずっと続いてたと思うんですけど、今日の立ち上がりすぐに西形がケガしたっていうのもあって、そういった意味でも使わざるを得ない状況ですごく奮闘してくれたのでチームとっては良い材料なのかなと思います。

追い込まれた状況で成長していきたい

Pivo! セグンドとは全日本選手権の予選で戦うことになると思うが修正したり対策すべきことは?

奈須 そうですね、今日(失点)ゼロで守れたっていうのはチームとして継続していければいいところだと思うんですけど、率直にいうと点を取るってことが必要であって相手に対してもっと積極的に、相手のボールを持ってる選手に対して多少消極的なところがゲームでは見受けられたのでその辺もですね。

Pivo! 今日のこの後の試合の結果次第ではアルティスタに優位な勝ち点の差をつけることができると思う。渡邊選手の話では地域チャンピオンズリーグを目指そうというポジティブな話題が出てるというがそこに向けていくためにチームとしてどういう方向を向いていくのか?

奈須 もう、下を向いててもしょうがないと思うので、渡邊がいうようにチームの中では地域チャンピオンズリーグを目指して戦っていくというところは決めた明確な目標なので、それに向かって選手権の予選もそうやって決めてきた戦い方をしないといけないと思います。自分たちで今の順位を導いてしまっているので結果がどうあれやり切ることが大事だと思うので成長しながら、逆にいうとこの追い込まれた状況で成長できてるところもあるので、このリーグ戦を最後まで戦うことでチームとしていい方向に成長していければなと思ってます。

 

GKはピッチ上では最も全ての事象を見ることができる。そのためGKの発言によって大きく試合が動くことがある。そんなピッチ上の監督・渡邊選手とチームを率いる奈須監督の話で見えたのが物事をポジティブに捉えることの重要性だった。

 

(プロフィール)

川北裕大(かわきたゆうた)・1992年6月16日・茨城県出身 茨城県フットサルリーグC.A.Coruja所属・ポジション:ゴレイロ

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