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[W杯座間レポート]勝負の分かれ目(ポルトガル×パラグアイマッチレポート)

試合終盤に2得点を決めたポルトガル代表のリカルジーニョ。

大会屈指のピヴォ、カルディナルは前半に得点を決めたが後半は決定的なチャンスを外し続けた。

 

 

文・写真◆座間健司

 

 

パラグアイ代表監督のフェレッチ監督がこの試合初めて腰をあげた。8年連続でブラジルリーグ決勝進出を果たしている名将がピッチの選手に声をかける。残り27秒。パラグアイは1点差で負けていた。この場面でさらに1点を奪われるようだと2点差となる。試合はさらに難しくなる。また何よりも心配なのは前半の終了間際の失点は心理的に後半に響くことだ。ハーフタイムで気持ちを入れ替えて、後半に挑むのは難しい。ゆえにフェレッチはここが勝負所だと察知し、ポルトガルのセットプレーがパラグアイ陣内で続くこの時間帯で初めてベンチから立ち、指示を送っていた。

 

しかし、彼の指示も虚しく、リカルジーニョのキックインからジョアン マトスがシュートを放つとそのボールはディフェンスに当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。

 

このゴールが勝負の分かれ目だった。

 

パラグアイは今年4月、南米予選を兼ねた南米選手権で準決勝でブラジルに延長戦の末、勝利している。彼らはブラジルの猛攻に遭いながらも何とか耐え続けて、カウンターから2得点を奪い、最後はPK戦の末に勝利した。ポルトガルに挑んだパラグアイはこのブラジル戦と同様のスタンスだった。ポルトガルにボールを支配されるが、しっかりディフェンスを固めてカウンターを狙う。ポルトガルはそのゲームプランにのっとり、各選手が自分たちの役割を果たしている。

(残り 1313文字/全文: 2011文字)

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