ブラインドサッカー ブラジル代表が世界一の技術を披露した!!(2013/3/23)
ディフェンスをかわしてファーサイドへシュートを打つブラジルのエース、リカルド。
アテネ、北京、ロンドンと続くパラリンピック3大会連続チャンピオンの肩書きはダテじゃなかった!
ブラインドサッカー大会「フィアット カルチョ 2013」が3月23日、横浜みなとみらいスポーツパークで開かれ、日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の招きで来日したブラジルナショナルチームが異次元のプレーを披露、地元の日本人チームを相手に8-0と完勝した。
文・写真◆デジタルピヴォ! 山下
試合前にチームドクター、監督、アシスタントコートが全員で選手の両目をテープでふさいでいた。ブラジルは選手全員が全盲だ。
ブラジルの対戦相手は地元横浜の日本人クラブチーム「buen cambio yokohama」。「たまハッサーズ」という僕のような門外漢でも知ってる著名なチームをPK戦の末に破りブラジルへの挑戦権を手にしたもので、中心選手はブラインドサッカー日本代表の落合啓士(35歳)。ほぼ全盲の落合は光を感じることのできる「光覚」者で、ほかに弱視の女性1人と、晴眼者(いずれも男性)の社会人1人と大学生4人の計7人で構成する。ブラジルと対戦することについて大学生の1人は「すごく光栄」と眼を輝かせていた。
ブラインドサッカーにはB1、B2、B3の3クラスがあり、パラリンピックなど世界レベルの大会では全盲のB1の選手で構成されたチーム同士が戦う。しかし、競技人口の少ない日本では弱視のB2、B3をはじめ、晴眼者がアイマスクを着用してB1などの選手とプレーするケースが少なくないようだ。
今回のブラジル戦もそうで、晴眼者が5人いる対戦相手に対してブラジルのファビオ監督は「よくないこと」と率直にコメントした。日本代表と戦えれば一番よかったし僕もぜひ見たかったが、ブラジルを招待したJBFAには代表のみならずクラブチームの強化という狙いもあってのことなので、いたしかたない。
ファビオ監督は日本について「練習の成果でうまくなっている。来年、日本で行われる世界選手権では活躍すると思う」と語った。社交辞令ばかりではないなと思うのは、僕の目から見ても日本人選手のドリブル能力は数年前に比べて格段にレベルアップしていると思えた。両足の間にボールを置き小股でボールを上手に運んでいるではないか。でも、その印象もブラジル戦が始まるまでだった。
フェンス際でパスを受けたリカルドがマークをかわす。
リカルドのすごいところはここからゴール前へ侵入するのはなく…。
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