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森田達也・石関聡・八木健太朗 チャイナリーグのプロ3人衆大いに語る!! その3(2013/4/12)

現在、中国・大連市の大連元朝でチームメートとして活躍する森田達也選手(後列右から4人目)と石関聖選手(同前列左端)。森田選手はチャイナリーグにおける日本人の、というより、外国人のパイオニアだ。彼こそ同リーグ最初の外国人プレーヤーであり、彼の存在が外国人枠をつくらせた。彼を追うようにして石関が、八木健太朗が中国へ渡った。

 

 

 

杭州にいた石関は1シーズンでチームを離れた。最初に所属したチームから「クビ」を宣告されたのだと石関はいう。使い物にならないから放り出されたわけでは、もちろんない。それどころか「プレーに自信はあった」。故に50%アップの条件提示をした結果、皮肉なことに外国人枠5人のうち4人をブラジル人が占め、残る1枠を自ら紹介した選手が埋めることになっても石関は条件を引っ込めようとはせず、結果、最終的に条件交渉は決裂した。このくだりは非常に興味深い。中国語も十分にしゃべれない中で希望条件を提示し一歩も譲らない。こんな日本人がいたんだなという印象を受ける。「メンタル強化のため」にチャイナリーグ入りをした石関だが、自らの道を確実に歩んでいるのだった。その石関は今、幼なじみの森田と大連のチームにいる。

 

 

「座談会出席者」

森田達也(大連元朝所属)

石関聖(大連元朝所属)

八木健太朗(上海徐房所属)

 

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

 

条件が折り合わず杭州をクビに

 

Pivo! 森田と石関は今、一緒のチーム、大連にいるが、どういう経緯で?

森田 サトシ(石関)が来るときに、さっきいっていたように“オレはタツヤとは違うところでやる。一緒にはやらない”と。でもいつか一緒に中国リーグとかでやれたらいいよなって話はしていたんです。僕はもう中国リーグを去るって去年の時点でいっていたんですけど、コイツは“それどうなの!?”みたいな。僕に対してそういうことをいってくれるのは本当にコイツくらいなんです。もうガンガンいう。で、いろいろ考えているところへ大連の話があって、サトシのこともあって。ああいうきっかけもあったし、もう一度(フットサルの現場に)戻ろうかなと。それで一緒にやろうみたいな感じです。

 

Pivo! それはいつから?

森田 去年の8月から本格合流したんだよね?

石関 9月末にシーズンが始まったんですけど、7月末に行って、契約は8月1日。そこからですね。

 

Pivo! 石関は、杭州を離れることに関して何の問題もなかった?

石関 あ、僕は一応もう、クビですね。ま、いい訳ではないんですけど、やっぱり給料の面で折り合いがつかなかったことが多分一番の問題だったと思います。僕はいろいろな要素を含めて、やっぱりその給料じゃあ無理だと伝えましたから。

 

Pivo! いろいろな要素というのは、プレーでも貢献しているし、通訳もしているし、ということ?

石関 そうですね。そういう自信がやっぱりあったので。僕もまだまだそのときは、自分のことしか考えていなかったり交渉術が下手だったり、あとは話し方が、今でもそうですけど中国語がそこまでできなかったので、直接的ないい方になっちゃって。金くれ金くれ金くれって。外国人からそういうふうにいわれたらやっぱりムカつくじゃないですか。そういうのもあったのかなぁって。あと、ちょうどそのときに、僕の友達に来シーズン杭州でやりたいってやつが1人いて、シーズン前に一緒に練習に連れて行って。そうしたら、外国人枠が当初4人+アジア人だったんですけど、“来シーズンはブラジル人が4人もう決まっちゃったから、日本人1人しかとれない”みたいな話をいわれて。その中で僕が、向こうにとって厳しい条件というか、まぁ僕からしたら当たり前だろくらいな感じだったんですけど、向こうからしたらそんな条件のめないよっていう条件を出したと。

 

Pivo! それはどれくらいの条件を出したの?

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