デジタルピヴォ! プラス

谷本監督、その発言、ちょっと違うんじゃないか!? いわれた横澤監督はこれに反撃!(2016/7/14)

 

風化させてはならない発言

あれからだいぶ日がたってしまった。だが、一向に府中・谷本監督の“問題発言”の是非を問う記事にお目にかかれない。僕も問題意識は持っているが書く力が乏しく今日まで来てしまった。でも、時間の経過とともに風化させていい問題ではない。ようやく重い腰を上げた。
まずは、問題の谷本発言に触れよう。以下に掲げた一問一答(太字の部分)は、Fリーグ第1節・代々木セントラル2日目(6/12)第3試合、府中アスレティックFC vs. 湘南ベルマーレ戦後の記者会見で府中の谷本監督が他メディアの記者との間でかわしたもので、デジタルピヴォ!プラスは6月24日に記事として掲載している。この谷本発言はネット上で物議を醸したが、議論が沸騰することがないまま早くも風化しようとしていることはコアなフットサルファンならご存知のとおり。
しかし、それでいいのだろうかというのが僕のいい分だ。
問題の核心に触れる前に事実関係を整理する。当日は、この谷本監督の前に湘南の横澤監督の会見が行われている。当日取材にあたっていた僕もこの横澤会見に出席していたが、会見終了と同時に、退出する横澤監督を追って会見室を出ている。そのために次の谷本会見はスルーしてしまった(もちろんパートナーに後を託してのことだが)。湘南はリーグで結果が出ていないこともあって、横澤監督のコメントは時に愚痴っぽく独特の味わいがあり、それ故に僕をとりこにしている。このときは監督が会見で明らかにした自らのさい配について話が盛り上がったが、そのときまさに、会見室では谷本監督が以下の発言をしていたことになる。
そのために僕は問題の谷本発言をこの目と耳で確認していない。そのことがこの一連の発言が内包する「?」に切り込むのを僕にためらわせた最大の理由だった。前振りはこのくらいにして核心に触れよう。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

「日本のフットサルの発展に適したことか」

Q:皆本選手がリズムのつくりづらさを感じたと話しました。その原因はなんだと?

谷本:湘南さんのことを否定するわけではないのですが、勝負にこだわってああいう戦術を取っているのであればリスペクトします。ただし、攻撃時、全部キーパーからスロー、ロングボールを蹴ってくる。ロングフィードをしてくる。あれでフィールドプレイヤーは育つのでしょうか? 日本代表がアジア選手権で負けて、これから、再起を図って、発展させていきましょうという中で、あのフットサルをしていたらどうなるのでしょう。僕らは前からのプレッシングを特徴としています。プレッシングできません。あの状態では自分たちのリズムはつかめない。また、客観的に見れば、観てる人たちにとっても、日本のフットサルの発展にとっても適したことなのかと思うと個人的にはそういうふうには思えない。そういった部分というのは今後対戦していくチームはどのように対策していくかは分かりませんけども、湘南はあれだけ若い選手がいますので、将来のポテンシャルを持った選手はいますが、そういった選手を育てていくうえで一番特徴の出やすいフットサルをされれば、僕らとしてもお互いの殴り合いのような戦いができて、片側だけでなくて、お互いにいいリズムを持ってフットサルができるのではないかなと思います。GKのロングフィードだけであれば、1週間それだけの練習をしていればいいのかなと。仮に2メートルの選手がいるならその戦い方でいいのかもしれないですが、残念ながらそういう選手はいないですし、なぜそうしているのかというと、ボールを奪われたくないからやっているのかなと感じました。来週から来るスペインのキーパーがそれを受け入れてやるのか心配です。僕もそのキーパーと仲がいいので。

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