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無料記事[Fリーグ2016/2017第18節]バルドラール浦安・米川正夫監督「目の前の試合に勝てば、プレーオフ圏内に入ることをミーティングで話をしました」(2016/11/11)

 

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第18節
バルドラール浦安 5-3 ペスカドーラ町田
2016年11月7日(月)  浦安市総合体育館 観客数:843人
[得点経過]
1-0 14分48秒 浦安 8 加藤竜馬
2-0 18分43秒 浦安 8 加藤竜馬
2-1 22分58秒 町田 8 滝田学
3-1 27分01秒 浦安   オウンゴール
3-2 30分33秒 町田 10 森岡薫 ※PK
3-3 34分50秒 町田 10 森岡薫
4-3 35分36秒 浦安 6 荒牧太郎
5-3 37分20秒 浦安 12 藤原潤

 

バルドラール浦安(以下浦安)は第1クール第6節で3-4と敗れたぺスカドーラ町田(以下町田)に対して、今節では5-3と快勝をし、リベンジを果たす。3連勝となり、順位もプレーオフ圏内である5位へ上げる。
前回の町田がホームで迎えた関東ダービーはゲーム内容としてはスコアのみならず町田優勢であったが、今回はスコアと展開含め、浦安ペースのゲームであったといえる。

 

 

 

 

両チームは藤原選手に小野寺選手というレベルの高いゴレイロを擁し、非常に堅いゲームになるかとも思われたが、その流れは野村選手のアシストによる加藤選手の先制ゴールにより変わる。


浦安の3点目はオウンゴール

 


町田・森岡選手の2ゴールで一時は3-3と同点となるが、荒牧選手が決勝ゴールを決める。相手ゴール前でボールを奪った後、すぐにシュートを放った。

 


藤原選手のパワープレイ返しで浦安は5-3と町田を引き離した。

 

浦安は中断明け初戦である第14節シュライカー大阪戦(アウェイ)では3-6と敗退するが、その後の記者会見では、米川監督は「自分たちが進んでいる方向は間違っていないと思いますし、通用した部分と通用しなかった部分を再度見直していきます。今日の時点では精度、クオリティで相手が上でした。中断明け1試合目で大阪さんと対戦できたことを逆にプラスにとらえて、またトレーニングからチームの底上げを図っていきたいと思います」と語ったが、その次節の第15節のデウソン神戸戦を5-5の引き分けとし、勝ち点1を得たその後の3連勝と結果は上向きとなり、有言実行することに成功する。浦安が今シーズンあげたスローガンは”浦安が強いということは日本のフットサルが強くなるということだ”というもの。意味としては「浦安がやろうとしているフットサルが日本のフットサルの目指すべきところだと信じて、練習に取り組んでいる。昨シーズンは、チーム創設以来一番低い順位で終わってしまったので、今シーズンは何としてでも優勝したいと思う」ということ。浦安は今節を終えて5位となったが、浦安が結果を出すことでリーグが盛り上がることは間違いない。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

以下は米川正夫監督の記者会見と質疑応答。

試合を振り返って。

米川正夫監督
「試合の入りについては、ここ最近、立ち上がりでの失点が多かったので、今日はどういう状況であれ、早い時間での失点だけは避けようという話を選手たちにしました。 うまくプレス回避をすることができて、先制し、2点をリードして、ゲームの流れをつくれましたが、前節のバサジィ大分戦同様今節でも前半に2点リードした中、後半に追いつかれてしまうという同じような流れになってしまいました。全体的には、(森岡)薫への対応であったり、スカウティングしたとおりの対応ができていたと思うのですが、切り替えが遅かったり、少し不運なジャッジがあったりとかで、失点を許してしまったことは、少し残念だったかなと。 とはいえ、厳しいゲームを経験してきたおかげで、今日も逆転できたのではないかなと思いますし、チームはフィットしているし、強くなっているのではないかなと思います。選手がピッチの中で、しっかりよりよいプレーを判断できるチームになってくれば、プレーオフ争いにおいて、より上の順位に食い込めるのではないかなと思います。 11月は全部で6試合ありますので、しっかりと調整を行って、また次の試合に臨みたいと思います」

 

以下は質疑応答となる。

Pivo!:前回のペスカドーラ町田戦に関しては、プレス回避を警戒してハーフからディフェンスをしてスペースを消すという戦い方をしていました。森岡選手はその試合には出ていませんでした。今回は出ましたが、それも受けて、戦い方を変えたことはあったのか教えてください。

米川:1巡目に関してはプレス、相手のボール回しに関して警戒していた部分がありました。自分たちのチーム状況があまりよくなかったということもあったのですが、正直、消極的な作戦をとっていました。 今節に関してはチームの状況がいいので、特にプレスのところはかなりよくなっているなと思っています。特に(森岡)薫と(室田)祐希が入ったセットでは3:1で、余裕をもってボールを持たしたくないところはあったので、そこはある程度できていたと思います。

Pivo!:試合前コメントにてチームは順調に仕上がって来ているともとれる発言がありました。チームの完成度について教えてください。

以下はバルドラール浦安のホームページより【米川正夫監督、町田戦へ向けてのコメント】
「まずは5日の公開トレーニングにたくさんのサポーターが来てくださいました。この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。選手たちもとても励みになりました。町田とは前回の対戦(第6節/7月22日、3−4敗戦)は非常に悔しい敗戦でした。しかしお互いにあのときとはチーム状況が違いますし、わたしたちは確実にチームに勢いが出て来ています。ホームで戦えるアドバンテージもあります、必ずや勝利してサポーターと一緒に喜びたいと思います。前節、大分のアウェイゲームに勝利したことはチームに大きな自信をもたらしました。試合間隔が詰まっている中でも選手たちはコンディションも含め、とてもいい状態で試合に臨めると思います。3連勝を目指して、試合終了のブザーが鳴るまで熱い試合をお見せします。どうかホームの空気をつくり上げてください。よろしくお願いいたします」

米川:チームの完成度についてですが、半年たっています。深津が抜けたり、外国人が入ったりと、選手の入れ替えがあったりした中、上がったり下がったりを繰り返してきましたが、ここ最近はちょっとずつよくなってきているのは目に見えてわかります。とはいえ、今は数字でいうと65くらいとかそれぐらいではないかなと思います。

Q:これで3連勝です。チームが上向きになってきているとのことですが、具体的にはどういったところがよく変わってきていると手応えをつかんでいらっしゃいますか?

米川:1つは、こちらも選手に向けてのアプローチ、チームの進め方を変えたということがあります。セットプレーの指示も、より細かく、具体的にしたりだとか、ディフェンスに関してもそうですが、細かいディティールのところにこだわるようにしているつもりで、それがいい方向に進んでいるのかなと思います。とはいえ、ケニーやチュスに試合中にアプローチをしても、なかなか反応しなかったりというのもあります。2人にはもともと持っている癖があります。攻撃に関しては、まだまだ上向きになる余地があるんじゃないかなと思います。 そこが上がってくればよりチームはよくなるかなと。今日は特に、目の前の試合に勝てば、プレーオフ圏内に入ることをミーティングで話をしましたし、より数字を出して、具体的な話をして、より上に行くためにこの試合は大事だといい聞かせたのもすごいよかったのではなかったかなと思います。

 

 

Q:今日の1ゴール目と2ゴール目は野村選手・加藤選手のコンビから生まれました。彼らの相性をどう見ていますか? また、中断期間はどのような過ごし方をしましたか?

米川:(野村)啓介と(加藤)竜馬に関しては、デウソン神戸戦でも、彼らのピヴォ当てから決めていますが、攻撃面もそうですが、何が1番いいかというと、守備面においての、マークの受け渡しのスムーズさがかなりよくなってきています。啓介も竜馬も前のほうでチェスも前のほうで、そこのその守備時でのスムーズさが攻撃面でも結びついているのかなという印象はあります。中断期間前の最後の試合(バサジィ大分戦)では、深津がいなくて(中島)孝が退場でいなくて、誰をどう組ますかというのが正直ブレていて、案の定、結果に出たなというところで、改めて、外国人2人にも浦安はこういうフットサルをしてますよと1から伝えて、またチームでハードワークをしっかりとしようということを改めて徹底しました。逆にシーズン前にやっていた新しいことはやめて、もっともっと2年間やってきたことを伝えたことがすごくよかったのかなと思います。

記者会見は以上。

 

中断明け初戦・第14節の試合前コメント(浦安のホームページより)では米川監督は以下のように発言している。

「いよいよ中断明けの初戦を迎えます。この中断期間中にはチームの底上げを目指して、様々なことにトライしました。そしてチームが新たなステップへ向かうための再構築が出来たと思います。今週も選手たちが互いに求め合い、より強度の高いトレーニングが出来ました。選手のモチベーションは非常に高い状態です」
その第14節の記者会見質疑応答の中では中断期間について以下のように語ってくれた。「1番はセットをかえて何がいいのかという時間を割きました」ということ。「ケニーはドリブル突破ができるのでそこに対して、チュスは人に対して強く行けるところがウリだと思うので、そういうバランスを考えてセットを組み直しました」と語ってくれた。

 

バルドラール浦安はケガ人や深津選手の移籍に新外国人の加入と選手の入れ替えがここ数か月であったが、その中で中断期間でうまくチームの構築ができた中での現在の結果ではないかと思う。その中で2人の外国人もポイントの1つであると思う。今回の記者会見の論点とはずれるが、今回2人のデビューについてもう1度振り返る。

チェス選手とケニー選手が加入をし、名古屋セントラルで2連勝したものの、小田原セントラルで敗退。
そこでの記者会見で「ケニー選手とチュス選手が出ているセットでは、間を通されるなど、守備の部分でハマっていない印象ですが、今後、ケニーとチュスをどのように使っていくイメージでしょうか?」と指摘を受けると、「単純に2人は合流間もないために、セットプレーもすべてを覚えているわけではないですし、おっしゃったとおり、セットプレーの守備ではチームとしてはこうやろうと伝えていても、これまでのやり方が染み付いている部分もありますので、なかなか思うようにいかない部分はあります。そういった中でリスクを減らすためには、試合の中で1人ずつを起用するケースもありますが、中断期間までは2人を同時に起用して解決していくほうが早いかなということをベースに考えていました。これからは準備期間もあるので、どう使っていくのがいいのか。練習の中で確認しながら考えていきたいと思います」と米川監督は返答した。
課題は残しつつも、2人の加入はプラスの要素があったことは間違いないない。
2人のデビューは名古屋セントラルであった。チュス選手はデビュー戦(第12節・8/27・エスポラーダ北海道戦)でゴールを決め、ケニー選手は第11節(8/28・府中アスレティックFC)でそれぞれ初ゴールを決めた。
そのデビュー戦・名古屋セントラル初戦の第12節後の記者会見で米川監督は当サイトの質問「2人の評価について」を以下のように語ってくれた。
「ケニーに関してはスピードと尺が日本人とちょっと違うので、相手もタイミングが取りづらいというのが見て思いましたし、1対1の仕掛けでファウルを3つくらいもらって、第2PKまでこぎ着けられて、そこはすごくいいですが、少し我が出るというか、4枚でやろうというのに前入って、距離が遠くなって、サポートの距離の遠くなるシーンもあったり、まだまだチームのやることを100%は理解できていないなと。チュスに関しては、逆に、いろいろなことが高いレベルでこなせる選手なので。ディフェンスでもハードワークできますし、インテンシティ、強さ、強度は日本人のプレイとは違うかなと思います。コンディションはまだまだ上がってきてませんが、そこが上がってくればもっとおもしろいプレイができるのではないかなと思っています」
2戦目となった名古屋セントラル2日目の第11節後の記者会見で米川監督は当サイトの質問「2人の新戦力が入ったことで、ほかの選手たちもイキイキとプレーしているように見えます。2人がチームにもたらした影響はどのようなものですか」に対して「一緒にセットを組んでいない選手たちも、彼らからいい刺激を受けていると思います。彼ら2人は言葉が通じないことで、日本人選手と分かり合おうという姿勢は強いですし、彼らが気をつかえる存在であることも、チームにとっていい方向に向かっていると思います」と語り、キャプテンの藤原選手は「間違いなく、2人は戦力になっていますし、チーム内にもいい競争が生まれています。その分、ほかの選手も危機感を持ってやっています。監督がいったように、コミュニケーションはまだまだ十分に取れているとはいえませんが、日本人選手のことを積極的に分かり合おう、理解しようとしてくれています。今後、もっともっとよくなっていくと思います。日本語もたくさん覚えていっている途中です。ディフェンスの面ではまだまだコミュニケーションが取れていない分があるので、もう少し詰めていければ、ディフェンスも攻撃もよくなると思っています」と語ってくれた。

今節の記者会見でも米川監督は「ケニーやチュスに試合中にアプローチをしても、なかなか反応しなかったりというのもあります。2人にはもともと持っている癖があります。攻撃に関しては、まだまだ上向きになる余地があるんじゃないかなと思います。 そこが上がってくればよりチームはよくなるかなと」といっていたが、2人のフィットに関してもチームがプレーオフ進出争いする中でのポイントの1つであると思う。そこも含めて今後の米川監督のさい配にも注目したい。

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