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無料記事[Fリーグ2016/2017第21節]フウガドールすみだ・須賀雄大監督「大黒選手は今日、ピッチでも1番ポジティブな声を出してくれました」(2016/11/23)

 

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第21節
バルドラール浦安 3-4 フウガドールすみだ
2016年11月22日(火)  浦安市総合体育館 観客数:1,052人
[得点経過]
0-1 06分17秒 すみだ 6   宮崎曉
0-2 07分01秒 すみだ 11  清水和也 ※PK
1-2 13分27秒  浦安 27  チュス
2-2 17分47秒  浦安 27  チュス
3-2 18分45秒 浦安 6  荒牧太郎
3-3 30分03秒 すみだ 16  岡山和馬
3-4 37分07秒 すみだ 8 太見寿人

 

フウガドールすみだ(以下すみだ)は中断明けの初戦を勝利で飾るものの、2戦目のシュライカー大阪戦での敗戦から4連敗を喫した。
その後にアウェイでバサジィ大分に勝利をし、連敗をストップしたものの、その次(前)節であるぺスカドーラ町田戦では1点差で勝ち点を逃す。
今節は”あらためてプレーオフの優勝というところに目標を下方修正した1試合目の試合”とのことだが、その大事な試合で勝利を手にする。

今節はゴレイロの大黒選手がシュライカー大阪戦以来の先発フル出場となった。
大黒選手に関して内山GKコーチによると大黒選手が最近起用されていなかったのは「シュライカー大阪戦で前半に6失点しているので、それが理由の1つとしてあります。ゴレイロのグループワークとして、大黒もそこまで好調であった一方で、ほかの選手もその間、頑張ってきた中で、結果が伴わなかった。そういう状況であれば、ほかの選手にチャンスが来るべきであろうということです。特別ケガをしていたわけではないです。ショックの大きな負け方だったので、そういう意味でも、正当な競争を改めて意識づけるためにもという狙いでした。前半6失点した選手が次の試合も普通の顔して出てきたらというのもあるので。ほかの彼らの頑張りもあるので」という意図があったとのこと。

前回(第1クール)でのバルドラール浦安(以下浦安)戦の試合の結果は以下。

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第9節
フウガドールすみだ 2-1 バルドラール浦安
2016年8月11日(木) 墨田区総合体育館 観客数:1,588人
[得点経過]
0-1 05分36秒 浦安 7 中島孝
1-1 28分06秒 すみだ 9 田村佳翔
2-1 39分52秒 すみだ 8 太見寿人

両試合ともに最後までどちらに勝ち点3が転ぶか、はたまた勝ち点を1で分け合うのかとも思えた試合であった。また、結果的には太見選手の決勝点によりすみだは勝利を手にする形となった。
9節の試合後は須賀監督は”最後にあの1点が獲れたのは会場の雰囲気の後押しが大きいです”と語ったが、今節は浦安にホームでのアドバンテージがある中、それをはねのけての勝利となった。すみだの中断明け8試合の結果は3勝5敗となる。
次節は11月26日(土)ホームでエスポラーダ北海道戦。
須賀監督いわく「北海道は実際、Fリーグで一番苦手といってもいいくらいのチームだと思っています」とのことだが、第1クールではアウェイで5-3で勝利をしている。下方修正後2試合目で勝利を飾り、またすみだが波に乗れるかどうか注目したい。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

以下は、須賀雄大監督の記者会見と質疑応答。

試合を振り返って。

須賀雄大監督
「今日の勝利というのは、ただの勝ち点3ではなくて、非常に大きい勝利だと思っています。正直、優勝を目指すということでずっと続けてきましたが、その優勝という目標を現実的にとらえられなくなってきていたので、そこで、あらためてプレーオフの優勝というところに目標を下方修正した1試合目の試合になりました。自分たちでハードルを下げたというよりは、まずできることを全力でやって、逆に、むしろどんどんトライしていこう。優勝というものが頭にチラついていた分、できなかったトライとかも、どんどんやっていこうという1試合目でした。そういう意味で今日の試合に勝てたのは非常に大きいですし、選手たちがよくやってくれたなと思っています」

 

以下は質疑応答となる。

Q:後半に浦安がタイムアウトを取った際、「こういう試合だからこそ大胆に」と最後おっしゃっていましたが、大胆に試合を締められましたか?

須賀:パワープレーの守備は、名古屋と5-5で引き分けた試合から1番大きなテーマとして取り組んでいました。ここで結果を出してこその努力が報われるところでした。かなり緻密なところを意識してやってきたのですが、逆に緻密さゆえに足が止まることもあると思うので、状況、状況に応じて、常に足が動くような。セオリーがありますが、逆にセオリーの中だけでやるのではなくて、例えば、ボールを奪いに行くアクションとかは、パワープレーの守備の中でも見せていいところだと思ったので、そういう意味で「大胆に」というのはそういう部分で「ボールを奪うところは奪おう」とそういう意味も含めていいました。

Pivo!:ゴレイロの大黒選手が先発フル出場でした。シュライカー大阪戦で大量失点して、心に大きなダメージを受けていたと思いますが、メンタルケアがちゃんとできた証明だったのでしょうか?

須賀:心に大きな傷を負っていたかどうかは、わたしはちょっとわかりませんが、うちのゴレイロは非常に公平で公正な争いをしているので、そういう意味では出ていなかった2人も含めて、非常にレベルの高いトレーニングを積んでいるということで誰が出てもおかしくない中で、大黒がずっと結果を残していたので、彼が出続けていたという状況でした。その中で、1度外から見ることで、いろいろな景色が見えたのかなと思いますし、彼自身も負けん気が強い性格なので、(試合に出ないという)現状を受け入れるのは難しかったと思いますが、逆に外から見たことでチームのよさだったり、改めて再認識、再確認してくれたと思います。今日、ピッチでも1番ポジティブな声を出してくれました。失点数以上に大きな役割を担ってくれたなと思っています。

Pivo:パワープレーでゴール前にエアーポケットのようにスペースが空いて、そこにボラ選手が戻ってクリアーして1失点を免れたようなシーンもありました。あれは小野選手が、イヤらしいところにいてディフェンスが引っ張られて、ゴール前が空いてしまったという状況ですか?

須賀:正直、そこは冷静に映像で見直さないと、ディテールのところは1メートル、2メートルの世界なので、明確なことはいえません。が、ディフェンスのセオリーとしてパワープレーは基本的には短いパスを出させるのが守備の目的です。逆にオフェンスは長いパスを出させることで守備がスライドできなかったり、後ろが引き出されて距離ができたりする。そういうことを狙う戦術です。あのシーンは、おそらくディフェンスがパスコースを切るところに立っていなくて、長いパスを通されてしまったところから、少しずつディフェンスが後手になっていってしまったのかなとは思っています。そういう意味ではそこのパスを狙う勇気が相手にも必要でしたし、ポジショニングも高くとらなければいけないので、ちょっと相手が誰だったかは覚えていないのですが、そこの1本目のパスがすばらしかったのではないかなと認識しています。

Q:メンタル面での話をしていましたが、ここ最近、大崩れしていたのを今日はそれをある意味クリアーしました。戦術面、フットサルの話としては何か変えたところ、意識づけたところはありましたか?

須賀:ちょっと難しい話になってしまいますが、僕らは大阪に9-3で負けて、その差は、自分たちが、もし100%のプレーをしたとしてその差を縮められるのかと考えたとき、僕らも進化しないと難しいと考え、自分たちの能力の絶対値を上げないといけないと、僕は正直思いました。そういう意味では、よりディテールにこだわったりとか、より精度を求めたり、オフェンスだったり、ディンフェンスの1個の立ち位置だったり、パスの精度だったり、質を求めていきましたが、それが求めるレベルが少し高かったと思いますし、自分のチームのキャラクターに合っていなかったところが、もしかしたらあったのかなと思います。なので、本来の力といいますか、ディテールにこだわったところで、実際出せたはずの力が出せなかったことが、大いにあったのかなと思っています。例えば、ショートパスをつなぐという意識の中に、ロングボールというのも、うちのチームのよさとして持っています。でも、その選択肢がなくなって、いつも近いところのパスだけを見てしまったりだとかそういう部分に関しては、自分のコーチング、ティーチング次第では、もっとよくなったと思うので、そのあたりの精度を上げようとしたばかりで、自分たちのよさが崩れた要因だとは思っています。それを逆に目標を改めて、等身大の自分たちの目標に設定することで、大胆な攻撃だったり、1本の精度に対して低かったけれど、切り替えることでカウンターをさらに狙っていこうとか、そういう意識が今日は出ていたので、修正したことですごくよくなった点が多くあるなと思います。

Q:前半特にマイナスの折り返しが目立ちました。突破してから、あまり中の状況を見ずにマイナスに折り返していました。スカウティングの結果、極端に狙っていたところだったのですか?

須賀:スカウティングということはないです。選手の感覚でそういうボールが多くなったと思いますし、信頼関係で見えていなくても声が聞こえたら、そこに対して出すくらいの信頼関係だったのかなと思っています。

Q:躍動感が最近のテーマということでしたが、今日は何%くらい出せましたか?

須賀:手応えとしては100%出せたと思います。躍動感に関しては。逆に躍動感を出し過ぎてカウンターで失点してしまったのではないかなぐらいに思っているので。その躍動感も、みんなノリノリ過ぎて、人数をかけ過ぎたひっくり返りということなので、僕自身は全然ダメではありませんでしたが、逆に躍動感出すけど、ゲームマネジメントとして2-0のゲームをどうしていくかとか、マネジメントができればいいなと思ったのですが、今日は逆にそういうことをせずに、逆に決めれば大量得点できるのではないかいう気持ちでいたので、変にそこにテコ入れせずに選手が最後までやってくれたし、リスクをどんどん冒して、相手のチャンスもどんどん増えましたが、殴り合った結果として逆転できた。そういう意味では非常に勇気があって、難しいゲームをモノにしたなという印象なので、今日頑張った選手たちには100%を贈りたいと思っています。

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