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[座間コラム]スペイン2年目、吉川智貴が手にしたもの(2017/1/6)

スペインで2年目のシーズンを戦う吉川智貴。

 

文■座間健司 https://blog.zamakenji.com
写真提供■Club Deportiva Xota @CDXOTA

 

違う景色が見える。

空いているスペースや、対峙するディフェンスの重心といった目視できるものから、試合の流れ、勝負の時間帯、趨勢といった形のないものまで。

吉川智貴は、昨シーズンは目に入ってこなかったものが、少しずつ見えるようになった。

名古屋オーシャンズからスペイン1部リーグのマグナ グルペアにレンタル移籍して、2シーズン目を迎える。入団初年度同様に今シーズンも、好守を支えるダイナモとして吉川はチームに欠かせない選手だ。パワープレーに向けて、背番号5に「YOSHIKAWA」という文字が入ったゴレイロのユニフォームが用意されたことが2年目の彼の立ち位置を物語る。主軸の1人だ。在籍年数が増えたから、チームでさらに責任ある役割を任されたわけではない。前提として勝利に貢献できるプレーのクオリティがなければ、重責は担えない。

吉川のプレーのクオリティは高い。特筆すべきはプレスだ。的確にコースを切ったポジショニングを維持しながら、ボールホルダーに素早く寄せる。プレス時のディフェンスはスペインリーグ屈指といっても過言ではない。インターセプトを何度も成功させている。相手が優勝候補の筆頭であるインテル、バルセロナ、エルポソであろうが関係ない。今シーズンはそのディフェンスに加え、攻撃でも相手にとって嫌な選手に変ぼうしつつある。

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