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[山下コラム]湘南・植松晃都、19歳の決意「相手から恐れられる選手になりたい」(2017/3/29)

右肩の脱臼でFリーグの終盤9節と全日本選手権を棒に振ったが、3月14~15のU-20日本代表候補に選出された植松晃都。笑顔も戻ってきた。

 

早熟なFリーガー

高校1年の夏に15歳でデビューを果たした早熟のFリーガー、植松晃都も早いもので19歳になった。あれは、下部組織在籍時に前代の相根澄監督の目に止まりFリーグ特別指定選手に選ばれた直後のことだった、フウガドールすみだとのトレーニングマッチに出場した植松は、相手のエース太見を執ようにマークしついに前を向かせなかった。物怖じしないプレーぶり、今よりひと回りもふた回りも細い体で180cm近い相手ピヴォに食らいつく姿勢。チーム関係者と一緒に目を丸くしたのを昨日のことのように覚えている。だから17歳で日本代表に呼ばれても僕は全く驚かなかった。むしろあの物怖じしないプレーぶりは代表にふさわしいと思っている。あれから2年、脱臼で全治3か月という大ケガを契機に選手としてまたひと回り大きく成長しようとしている植松に「19歳の決意」を聞いた。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

植松晃都 UEMATSU Kouto Fリーグ・湘南ベルマーレ FP (FIXO)
1998年1月18日生まれ(19歳) 神奈川県出身 
フットサル歴:P.S.T.C.LONDORINA U-18 身長170cm/体重67kg

 

9月の関東リーグで負傷

[16.12.21]
No.6 植松 晃都選手 負傷のお知らせ
湘南ベルマーレフットサルクラブNo.6植松選手が負傷し、手術を行いましたので、お知らせいたします。
受傷名:右 反復性肩関節亜脱臼
全治:約3か月
(湘南ベルマーレ「フットサルニュース」)

植松がFリーグデビューを果たしのは「高1の夏」。以来、「高1、高2、高3で今、大学1年だから4シーズン目」(植松)。その間ももちろんこんな大ケガは経験していない。
植松の脱臼に関しては去年の12月にチームのHPで公表されているが、一体いつ、どんなきっかけで負傷したのか。それをまず確認したい。

「多分、9月とかっすかね、1回、ロンドリーナの関東リーグのときに脱臼しちゃって。試合中に敵を押さえてたんですけど、そのまま、バキって持ってかれて、いきなりガン! となって。ああ、脱臼かなみたいな感じで。で、そんときまだ1回目だったんで、チューブトレーニングでインナーマッスル鍛えて、その後もずっと出てたんです。ですけど、いつかな、11月ぐらいの多分、フウガ戦(11月6日第18節ホームすみだ戦)のときに、手をついたときにもう1回外れちゃって。もう、緩くなってちゃってたんで、肩が。で、そんときに、その後もずっと試合に出てたんですけど、まあ、“将来を見越して、思い切りプレーできるように、ちゃんと治して不安ない状態で試合やったほうが多分お前のためになる”ってチームからいわれて。それで12月の13日に手術して、そっから、そうっすね、1か月で、年越してちょっとしたぐらいで、装具も外れて、今は何もなくていけるんですけど」

「U-20の合宿が年末に3回ぐらいあって、そこに呼ばれたんですけど、その1回目はもう2回目の脱臼をしてすぐだったんで、辞退させてもらって。その1週間後の3回目に参加して。手術日も決まり、症状も落ち着いたのでチームと代表とも相談して参加しました。そのときは大丈夫でした」

話はそれるが、初めて植松とひざ付き合わせて話してみて、この少年の“素朴さ”がなんともいい味を出してるなと感じた。いい意味で話がアバウトなのだ。これから一緒に日本を背負って立つだろう清水和也とは違うタイプだ。清水はすごく大人びている。こんなこと書くと大ブーイングを浴びそうだが、湘南という田舎が育んだ人柄、といえなくもないがどうだろうか。
ま、それはさておいて次のテーマに移ろう。

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