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今シーズンのすみだを3月に既に予言していた清水和也(すみだ)[Fリーグ第21節](2017/10/21)

フウガドールすみだ(以下すみだ)のエース、清水和也は第21節終了時点で得点ランキング8位。得点数は14(出場試合数は17)。
アジアインドア・マーシャルアーツゲームズからの帰国後、第19節でハットトリックを決めると、第20節で2ゴール、第21節でもハットトリック。帰国後の3試合で8ゴールという活躍を見せているが、総ゴール数の14の残りの内訳は第5節で1ゴール、第6節で1ゴール第7節で1ゴール、第8節で1ゴール、第13節で1ゴール、第15節で1ゴール。第15節終了時点で計6ゴールと清水和也にとっては非常に物足りなさが残る数字であった。

西谷が名古屋オーシャンズに移籍をし、太見が昨シーズン限りで引退をしたなか、今シーズンの開幕戦はケガで大黒と稲葉、そして、清水を欠いての試合となったが、その清水の欠場について須賀監督は以下のように語っていた。
「清水に関してはフル代表から含めて、彼はこれまでオフがなく過ごしてきたので、その疲労が少し出てしまったようなケガです。大きなケガというよりは少し休ませながら、様子を見ていくという状況なので、近々、トレーニングに復帰してくると思います」

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

清水は昨シーズン、全日本選手権の決勝を控えた前日に今シーズンのチームの躍動、そして、現在の爆発的活躍を予感させる発言を多くしてくれていた。(当時の個別インタビューより)
「チーム力的には来シーズンも絶対落ちないと思います。関東時代からのフウガのスピリットは変わらないですし、若手がさらに色をつけていくと思います。僕自身としてはフウガイズムを伝えながら、新しいフウガを作り上げて行きます。もっと貪欲に若手が活躍する環境になって、誰かに頼るのではなく、その穴を埋めるという気持ちをみんなで持って、その勢いの火付け役になれるようにと思います」
現状のすみだと清水はこの言葉のイメージと遠くはないように思える。開幕戦で若手の台頭に岡村や大薗の活躍と序盤から明るいニュースがあったものの、決して順風満帆ではなかった。それでも、大きく崩れることなく、難しい試合も多くあり、時に引き分けという形で勝ち点を取りこぼすこともありながらも着実に勝ち点を積み上げ、チームは当初の予定通り、第1クール、第2クールとクール、試合を重ねていくにつれて強くなり、結果を示している。

そんななかでも清水のスタイル、アティトゥ―ドの根本は昨シーズンから変わらない。以下も3月に清水が残した言葉であるが、今の活躍につながっている。
「気負いせずにしっかりチームのために一戦一戦戦う」「ゴールに直結する仕事をしたい」というもの。
そして、「相手のゴールの前に果敢に侵入できる選手が1番相手にとって脅威であり、いつも意識していることであり、目標にしていること。真のエースになっていくためにはもっともっとやることがある。自分がゴール前にいることでもっともっとチームにゴール数を積み上げたい」「人のまねでなく自分のよさを前面に出せるように。現状に満足せずに新しい武器や日々やれることを増やして行く」という言葉を体現するような3試合で8ゴール。

 

以下は第21節の試合後のインタビューより。

第21節は「自分の強みであるシュートを枠に入れることをしっかりやって、今日も継続してやっていこうと強く思って臨んだ一戦」であった。「しっかり結果が出たことに満足していますが、まだまだチャンスがあって、もっともっと決めきれれば、チームが楽に試合を進められるようになります。そのためにはゴールが必要なので、満足せずにさらに得点を積み重ねられるようにやっていきたいなと思います。1点目は攻撃の崩れから自分のところにボールが落ちて来ました。隣にボラがいたのですが、距離的に自分で打てるという判断で、わざとトゥーキックで地を這うようなボールが蹴れてそれがいいところに入ったのではないかなと思います。2点目は相手が大きいフィクソだったので股が空くなと思っていたので、横にボールを出してから相手が足を出すような角度を作って股を狙った結果、いいシュートが打てたなと思います。3点目はサイドにトラップミスをしたときにディフェンスが僕を触っているのがわかっていました。間接視野で広いスペースが空いているのが見えたのでボールを先に出して、1個外にターンをしたら、完全に入れ替われるなと思っていたので、それは自分のイメージ通りの得点シーンだったなと思います」

清水が調子がよいのには理由があった。
まずはフィジカル的なところ。冒頭でも書いたように清水はケガをしていた。
「今シーズンはシーズンインの段階でケガを抱えているのもあり、思ったよりも身体が動かないというのもあり、難しい部分はありましたが、それを言い訳にしていたら、意味ないですし、序盤にチームに迷惑かけた分を取り戻すには結果がすべてなので、この先、一戦一戦自分が求められている仕事をして、最後にチームで笑って終えることがベストだと思うので序盤の反省をいかしたいと思います」と今後、さらに爆発することをにおわすコメントを残した。

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