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Jリーグ唯一?記者が夫でカメラが妻で。Part.3/妻がカメラマンになった時

水本裕貴の誕生日のひとコマ。こういう写真をとることすら、彼女には当初、難しかった。

 

ウチのカメラマンは、専門的な写真技術の教育を受けたことはない。全てがオン・ザ・ジョブ・トレーニング、いわゆるOJTである。35歳まで、カメラなどほとんど触ったこともなかった。なのにいきなり、Jリーグの現場で写真を撮るようになったのだから、無茶というか無謀というか。

きっかけは2004年のシーズンから僕が公式モバイルサイトで速報を担当するようになったこと。ピッチで写真を撮ることが困難になったため、誰か他の人に写真を依頼しないといけなくなった。クラブから借りることもできるが、それではアウェイの写真がないし自由にも使えない。JリーグフォトというJリーグのオフィシャルフォトギャラリーから有料で借りることもできるが、コストの問題がある。

だからどうしても、彼女にやってほしかった。ライターが僕でカメラマンが彼女であれば、コラボも容易だしコストの問題も解決できる。

昔のようなフィルムカメラであれば、とてもじゃないけどチャレンジしようとは思わなかった。だが、時代はデジタル。フィルムは撮るほどに、シャッターを切るごとに「フィルム代+現像代」というコストがかかっていくが、デジタルであればいくらシャッターを切ってもコストは変わらない。機材をそろえ、基本的な光の設定を行ってオートフォーカスをしっかりと機能させれば、無数にシャッターを切ることで「奇跡の1枚」が撮れる可能性はある。あとは、現場で学べばいい。

もう一つ、彼女ができるなと思った理由がある。それは、この人が極めて、外向きの性格を持っていたことだ。

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