【フットボール・ブレス・ユー】第2回　ルーキーたちの船出（2016/03/16）

第2回　ルーキーたちの船出

今季からトップに昇格した、東京ヴェルディユース97年組。MF井上潮音、FW郡大夢、DF林昇吾の3選手だ。まだ海のものとも山のものともつかない若葉の人である。

井上は止めて蹴る技術の高さ、広い視野、パスセンスといった攻撃的な能力が評価されている。井上のユース時代から目をかけていた永井秀樹はそのプレーをこう評した。

「単独で局面を打開するタイプの選手ではない。周りに人がいれば大丈夫。トップでも充分にやれる技術とセンスがある。ヴェルディならアリという選手だね」

過去、育成に携わった指導者たちも同様の見方をしている。ほかのクラブでは上で使えないと判断されるかもしれないが、ヴェルディのサッカーなら輝ける。だから、面白いと。

賛否は分かれるところだろう。スピード、パワーなど、フィジカルの能力は明らかに水準以下だ。選考基準でそこに重きを置けば、簡単にはじき出されてしまう。だが、井上にはそれを補って余りある魅力がある。

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