【フットボール・ブレス・ユー】第9回 たぎる炎を胸に ~鈴鹿アンリミテッドFC 渋谷亮~(2016/07/13)
第9回 たぎる炎を胸に ~鈴鹿アンリミテッドFC 渋谷亮~
青と緑の縦縞シャツが、初夏の日射しを受けて光沢を放っている。鈴鹿アンリミテッドFCの渋谷亮は背番号8を付け、タッチライン際に整列していた。
6月26日、東海社会人サッカーリーグ1部第8節、ヴィアティン三重 vs 鈴鹿。場所は三重県桑名市のNTN総合運動公園サッカー場だ。同リーグは、J1から数え、J2、J3、JFLの下、つまり5部に相当する。
ゲームは開始から鈴鹿が主導権を握る。10分、野口遼太のゴールで先制し、19分には北野純也がペナルティキックを決め、追加点。後半、三重の反撃を1点に抑え、鈴鹿が2‐1で勝利を飾った。
渋谷は中盤の底でプレーし、攻守のバランスを取りながらチームを回していた。前線にボールが入れば、フォローに走る。攻撃時は守備に備え、スペースをケアする。次の展開を読み、こまめに立ち位置を変える。互いに中盤が省略されることが多く、その動きのほとんどが徒労に終わるのだが、渋谷は淡々とやり続けた。
チームのために、誰かがやらなければならない地味な仕事。そこに気がついてしまうのだからしょうがない。やはり、どこへ行っても、渋谷亮は渋谷亮なのだった。一方で、攻守ともにボールに絡む回数の少なさ、プレーにおける自己主張が控えめな点は物足りなく映った。
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