「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2‐36[A] モンテディオ山形戦のポイント(2016/10/16)

冨樫剛一監督が逸材とほれ込む渡辺皓太。

冨樫剛一監督が逸材とほれ込む渡辺皓太。

J2第36節、東京ヴェルディ(17位=勝点38/9勝11分15敗 得失点-13)は、モンテディオ山形(18位=勝点36/8勝12分15敗 得失点-9)とNDソフトスタジアム山形で対戦する。
前節のギラヴァンツ北九州戦に続き、残留争いの6ポイントマッチだ。現実的には、相手に勝点3を与えず、1ポイントを持ち帰ることができれば上々の成果と言える。

■どうタイミングを合わせるのか

「次、縦パス・シュート、いくぞ」

前日練習、冨樫剛一監督の指示に従い、選手たちが集合する。おなじみのメニューだ。ゴールに向かって三角形をつくり、トップに当て、裏に出されたボールに3人目の選手が走り込み、シュート。あるいはトップが落としたボールをサイドに展開し、クロスからシュート。いくつかのパターンがある。

そこで僕は知ることになった。あれは縦パス・シュートというメニューなんだ(いつもは遠くのサイドでやっていたから監督の声が聞こえなかった)。同じく攻撃の連携を高めるコンビネーション・シュートと混同していた。トレーニングの意図するところは近いが、こちらのほうがシンプルで、1本の縦パスから始まる攻撃により特化している。

「外の選手はアイデアを持って、中の動きとタイミングを合わせよう」

冨樫監督の要求は、アイデアとタイミング、そしてゴールネットを揺らすこと、ほぼこの3つだ。

サイドでボールを持った高木純平が、クロスを入れると見せかけてシュートし、ゴールを決めた。これがアイデアだ。形に縛られず、ゴールを中心にプレーを選択するということだ。もちろん、冨樫監督は「ナイス!」の声。

だが、高木純のように、自分の判断を優先させられる選手は少ない。見本として示された形に、できるだけ忠実であろうとする。あまりに奔放にプレーされるとこれまた困ったことになるのだろうが、決まったことをやるだけの選手ではギリギリの勝負をものにできない。このへんが泣きどころだなあと感じる。

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