【無料記事】【フットボール・ブレス・ユー】第16回 手を振って別れた(17.1.22)
第16回 手を振って別れた
昨年12月某日、クラブハウスでぶらぶらしていた僕は、「こんにちは」の声に振り返った。菅嶋弘希だった。2016年はジェフユナイテッド千葉に期限付き移籍。今後についてクラブと話し合うため、久しぶりに里帰りしたという。
「千葉では自分のことをゼロから見てもらえ、いままで気づかなかった長所や短所を教えられました。もちろん、ヴェルディで得たことは大切です。そのうえで自分を見つめ直し、新しい発見に恵まれた1年でした」
2016シーズン、菅嶋は千葉で11試合に出場した。他人の飯を食うことでひと回り大きく成長したのは、引き締まった表情からも見て取れる。新たな環境でどう過ごしたかは、ここに詳しい。
「自分が必要とされるチームでやりたい。選手としては、それが一番だと思うので」
そう語った菅嶋の期限付き移籍期間延長が発表されたのは12月27日。今年こそはお預けとなっているプロ初ゴールを叩き込んでもらいたい。
年末年始、選手の移籍先が続々と発表された。
横浜F・マリノスから期限付き移籍で加入していた鈴木椋大は、ガンバ大阪に完全移籍となった。南秀仁はモンテディオ山形、杉本竜士は名古屋グランパス、ウェズレイはブラジル・ゴイアス州のアナポリスFCへ。今季限りで契約満了となった楠美圭史は、FC今治が獲得した。FC岐阜に期限付き移籍していたポープ・ウィリアムは、川崎フロンターレに再び期限付き移籍。育成型期限付き移籍でグルージャ盛岡に所属した郡大夢は、同様の形式でG大阪U-23に加入することになった。