「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【SBGニュース】澤井直人は元気です(17.4.1)

ガラス越しで亡霊のように見えますが、澤井直人は元気です。

ガラス越しの撮影で亡霊のように見えますが、澤井直人は元気です。

■誰も言ってくれないんだもん

3月30日、沖縄キャンプで右足アキレス腱断裂の重傷を負い、復帰に向けてリハビリに励む澤井直人がSBGの取材に応じた。

「2週間前から松葉杖を使わず歩けるようになりました。いまはウォーキングを始めているところで、そのあとにジョギング、そして複雑な動き、ボールを蹴るという流れですね。全治6ヵ月、順調にいけば8月中には戻れるのかな」

大きなけがだけに、リハビリは慎重を期さねばならない。

「同じ故障を経験している土肥さん(洋一育成GKコーチ)からは、『絶対に焦るなよ』と言われています。再断裂や逆足に負担がかかることも多いらしいので。早く戻りたいのは山々ですが、そこは自分に言い聞かせています」

3月5日、J2第2節の大分トリニータ戦、チームメイトは澤井のために特製Tシャツを着て入場した。

「あの日、僕はクラブハウスに来ていて、バスに乗るみんなを見送ったんですよ。それなのに、あんなことしてくれるなんて誰も言わなかった」

大分戦、澤井は味の素スタジアムには行けず、両親とともに移動中の車内、タブレットで試合を観た。

「父も母も言葉にならないくらい感激して、クルマのなかはヤバい空気になりましたね。父は『ヴェルディは、なんていい人たちばかりなんだ』と話していました。サポーターも僕のためにいろいろしてくれて、本当にありがたい」

みんな、プレーで返してくれればそれでいいよと思っているのではないか。チームがへばってくるかもしれない夏、フルパワーの澤井が戻ってくれば心強い。

 

▼今季、チーム内で発足した関西人会の全容がほぼ明らかとなった。メンバーは、二川孝広、橋本英郎、内田達也、武田博行、梶川諒太、それに太田岳志を加えた6名。太田は生まれが三重で、大学が大阪、プロは岐阜と東京という微妙な立ち位置から難色を示す声もあったが、「めんどくさいまとめ役をやってくれるなら」(橋本)、「まあ、ええんちゃう。洗濯とかやってくれるし」(二川)というベテラン陣の意見が、参加を後押しする格好となったようだ。

▼今夏、日本サッカー協会とJリーグの協働プログラムの一環で、スペインのレアル・ソシエダに1年間派遣されることが決まった冨樫剛一強化部アカデミーダイレクター。冨樫ADはソシエダを希望した理由を次のように語る。「僕がバルサやレアルに行ったところで、何を学べるのか。ソシエダは経営難で一度潰れかけながら、育成組織から力を蓄え、また上がってきたクラブなんです。日本のどこかのクラブと似ていますよね。ソシエダがあるバスク州出身のロティーナさんも『あっちの人間を紹介するから、なんでも言え』と応援してくれて感謝しています。たくさんのことを学んできたい」。

▼梶川諒太が歯のホワイトニングに取り掛かっていることが、SBGの調べでわかった。歯科医院を紹介したのは、キラリと光る歯を持つ安在和樹。「けっこう時間がかかるんですよね。まだ始めたばかりで」(梶川)。移籍後初ゴールに向け、最高の笑顔を届ける準備は万全だ。

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