「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【マッチレポート】J2-13[A] カマタマーレ讃岐戦『サッカーの一番おいしいところ』(17.5.14)

■アタッキングサードの攻略

再び、ロティーナ監督。

「試合をコントロールし、ボールを持って、ペナルティエリアの付近に運ぶまでは良いサッカーができていました。しかし、その後、チャンスをつくるのがとても難しかった。ボールを持つ時間は長かったのですが、チャンスの回数はこれまでの試合で最も少ないと思います。相手のチームが前のゾーンからしっかりと良い守備をしていたのが、ひとつの原因です」

57分に投入された梶川諒太は、攻撃に幅を出す効果的なプレーを見せた。オープンスペースを積極的に使い、一気に攻め入る風穴を開けている。

「自分が中盤で動き回ってボールを受ければ、きっとチャンスはつくれるだろうと。ただ、もう少し落ち着かせる場面もつくったほうがよかったかなと思います。全体的にボールを取ったらすぐに前へ蹴り、展開的にそれが自分たちの有利とはならなかったので」

問題は、アタッキングサードに入ってからシュートまでの持っていき方だ。

「芝が詰まっていた(ボールの転がりが鈍かった)せいか、前に運んでそのままシュートを打つしかないという形ばかりで。あそこにもうひとり加わっていけるようになれば違ってくると思うんですけど、中のところで絡むことができなかった」

そこは、橋本の言葉が指す「サッカーの一番おいしいところ」とも重なる。手触りを思い浮かべるなら、昨年のJ2第41節セレッソ大阪戦の澤井直人のようなゴール。

あんな一生忘れられないようなシーンを、橋本は当たり前のように味わってきた。楽しんできた。現在、チームはその過程にある。今季は充分楽しませてもらっているが、お楽しみはこれからということか。

 

【ハイライト:カマタマーレ讃岐 vs 東京ヴェルディ 明治安田生命J2リーグ第13節】

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