【無料記事】【練習レポート】夏だ、祭りだ、平本一樹だ(17.7.14)
■握りつぶされるような痛み
長きにわたってグロインペイン症候群(鼠径部・股関節痛)を患ってきた平本一樹が、トレーニングに部分合流している。
「今日で3日目かな。フリーマンしかやらせてもらえなかったり、まだ条件付きなんですけど、やっと見えてきましたね。もう丸見え」
かっかっかと高笑いの平本だ。
異変を覚えたのは、一昨年のシーズン中盤。痛みを抱えたままオフに入り、2016シーズン、ごまかしながらプレーしてきたのがついに限界に達する。リーグ戦の後半をほぼリハビリに費やし、15試合1得点に終わった。そして今季もずっと別メニュー調整だった。
「まあ、いままでのツケがきたってことですよ。身体のケアを怠ってきたツケが。僕は痛みには強いほうなんですが、今回はどうにもならなかった。寝返りを打っても痛い。起き上がっても痛い。くしゃみをしても、クルマに乗ってアクセル、ブレーキを踏んでも、要するに何をしても四六時中痛かった」
足の付け根あたりを巨大な手で握りつぶされるような痛みだそうだ。想像を絶する苦痛である。
「やれることは全部やりました。通常のやり方ではラチがあかないと、自分でネットを使って専門医を探し、チームドクターの許可を取って病院にいったり。ひたすら治療の毎日。自分がどれだけの人の前でズボンを脱いできたか。おかげで羞恥心というものがなくなりましたね。いまの僕は誰の前でも、さらっとすべてをお見せできます」
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