【この人を見よ!】vol.24 試練の果てに ~DF4 畠中槙之輔~(17.8.9)
2016シーズンはFC町田ゼルビアに期限付き移籍し、29試合に出場。経験を積み、さらなる飛躍を期して今季に臨んだ畠中槙之輔だったが、プロの世界はそう甘くはない。これでもかとばかりにバラエティに富んだ試練が、列をつくって待ち構えていた。
センターバックとして、いまの自分には何が足りないのか。どうすれば劣勢に置かれるチームを支える存在になれるのか。苦闘の日々には、濃密な時間が流れている。
■わかりやすい性格
左足の内側に当たったボールが、ゴールの隅に転がっていく。相手のゴールではない。自分たちのゴールだ。ボールがゴールに吸いこまれるのを見届け、畠中槙之輔はやっちまったと手で顔の汗をぬぐった。スタジアムの大型ビジョンに、自分の顔が大写しになっていた。呆然自失。なすすべなく、ピッチに立ち尽くした。
7月29日、J2第25節水戸ホーリーホック戦、東京ヴェルディは2‐3の敗戦を喫した。最初の失点は、相手のラストパスが畠中の背後を横切り、ゴールを割られた。2失点目は前述したオウンゴール。3失点目はコーナーキックが畠中の頭上をわずかに越し、ヘディングシュートを叩き込まれた。
「オウンゴールはしょうがないと言ってくれる人もいましたが、落ち込みましたね。最初の失点は、左に走っていく林(陵平)さんに気を取られ、位置取りを深くしてしまった自分のミス。あそこにボールを出されても対処のしようはあったので、まずは一番危ないコースを切るべきでした。守備を内側からしっかり閉じること。それが現状の課題です」
いまも傷がうずくのか、畠中は途切れ途切れに話した。
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