2016.09.21

「サッカー業界のタブーを打ち破っていきたい」 MCタツインタビュー　＜１／２＞

2016年09月21日 12時00分　
カテゴリ：インタビュー・対談
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　今回のゲストは、ニコ生の『ロスタイムTV』でおなじみのMCタツさんである。

　実はタツさんとは、かれこれ１０年近いお付き合いなのだが、「ヘアスタイルがレゲエ」「会社がよく変わる」「欧州サッカーと浦和レッズの内部事情に詳しい」以外、実はこの人のことをよく知らないことに気がついた。そこで７月２６日に『ロスタイムTV』に出演させていただいた際、バーター的に実施されたのが今回のインタビューである。

　さて、ライターや編集者としてのキャリアも持つタツさんだが、このところ力を入れているのがインターネット番組の製作。それも、企画から構成からキャスティングから出演まで、すべてをこなしている。以前は『ニコ生サッカーキングハーフ・タイム』の初代MCとして、月曜から金曜まで毎日お昼に国内外のサッカー情報を届けていたタツさんの番組は、多くのサッカーファンが一度は目にしているはずだ。

　今春からフリーランスとして、これまで以上に精力的な活動を続けているMCタツさん。今回のインタビューでは、彼の知られざるキャリアから始まりニコ生サッカーキング時代の思い出、そしてMCとしてのこだわりなど、余すところなく語っていただいた。（取材日：２０１６年７月２６日＠東京）

■重要なのは「こちらがいかにオープンでやっていくか」ということ

――今日は『ロスタイムTV』のゲストに呼んでいただいてありがとうございます。とりあえず、今日の出来としてはどんな感じでしょうか。

タツ　出来としては、ちょっとレベルの高い話になり過ぎちゃったかなっていうのは思っていて、もう少しゆるい話をしても良かったのかなと。僕がメディアで気を付けているのは緩急で、要するに真面目な話と緩い話。今日にしても、例えば宇都宮さんにマスコットの話を振り忘れちゃったとか。そのあたりの課題が僕の中にあったりはしましたね。

――視聴者のコメントを見ていると、けっこうレベルが高いように感じたんですよね。なので、自分としてはそこに合せたほうがいいのかなって思ったんですけど。

タツ　放映権の話を含めて、そっちの方向に行ったのは、もしかしたらお客さんが求めていたことなのかもしれないなと思います。実際、そういう質問も多かったし。ニコ生の特性って、お客さんが流れを決めちゃう時がけっこうあるんですよ。

――舞台に立つMCだったりお笑いの人たちって、客席の反応を見ながらアドリブを利かせたりするじゃないですか。ニコ生の場合、画面に流れる文字の向こう側に、お客さんの顔ってイメージできます？

タツ　そこはすごく、していますね。今のは面白かった、今のはつまんないとか、この話は止めていいとか、そのあたりはストレートですよ。ニコ生の良さは、ハンドルネームがないことです。ある意味怖い部分でもあるんですけど、こっちがオープンである限りはすごくコミュニケーションが成り立つメディアだと思います。逆に、こっちがオープンじゃなくなっちゃうと、すごく敵視したコメントになってくる。ですから、こちらがいかにオープンでやっていくかというのは、すごく重要だと思います。

――フリーランスになって、どれくらいになります？

タツ　２カ月ですね。この番組を初めて１カ月です。

――なんとかやっていけそうな手ごたえは掴んでいますか？

タツ　やっていけそうな自信は、正直ないです。ただ成功も失敗もないと思っています。それはお金のためにやっているわけではない、というのもあるかもしれない。こういうメディアって、定期的に発信していくことが大事なので、その意味では成功も失敗もないのかなと。むしろ、継続していくことが一番の成功だと思っているので、止めることはまったく考えていないです。

――とはいえ、最低限の収益ってものは必要でしょう。スタジオを借りるのもお金がかかるわけだし。

タツ　いちおうライターとしての仕事とか編集の仕事とか、けっこういろいろ企画の仕事もいただいたりもするんで、他の仕事で食いつなぎつつ、ニコ生は完全に趣味に近いですよね。今は何とか、メディアを育てていきたいなっていう感じでやっています。

――当ウェブマガジンも、まさにそういう状況なのでよくわかります（笑）。「MCタツ」を名乗っているけれど、まだMC一本ではないんですよね。

タツ　全然、MC一本っていう感じではないですね。ただ、原稿なんかか「MCタツ」として書くようにしています。この名前で活動して、もう３年くらい経つので。

――それって、ニコ生サッカーキングが始まってからですか？

タツ　そう、２０１３年からですね。当時、ニコ生サッカーキングが月２回の時代だったんですけど、その頃からです。当時のプロデューサーに勝手に決められたんですけど（笑）、今はすごく気に入っています。

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