宇都宮徹壱ウェブマガジン

アル・アインでの淡々とした日々 徹壱の日記2017 3月20日(月)~3月26日(日)

3月20日(月)晴れ@アブダビ~アル・アイン

 UAE時間、午前2時起床。私を乗せた飛行機は、すでにインド亜大陸からアラビア半島へと差し掛かっていた。配られた朝食を済ませ、少しPCを開いて仕事をしている間に飛行機は目的地のアブダビ国際空港に到着。現地時間は午前4時で、まだまだ周囲は暗い。UAEはビザなしで入国できるので、イミグレーションは実にスムーズだった。

 ここからアル・アインまではバス。出発まで5時間半あったので、米ドルを両替して、現地SIMを入手して、さらに免税店でビールとワインを買い込む。これで中東での取材の準備は整った。バスの到着時間まで、スポナビの「Jリーグ25周年企画」の原稿に没頭していると、ドイツ取材をしていた同業者の河治良幸さんが到着。現地で冷たい雨に降られたそうで、少し風邪気味とのこと。どうぞお大事に。

 10時30分にアル・アイン行きのバスに乗車。およそ2時間で現地に到着するが、乗車後すぐに爆睡してしまった。バスの停留所から、河治さんはじめ同じホテルの同業者4人でタクシーに乗車。10分ほどで到着するが、周囲には店らしい店はまったくなし。アル・アインは観光スポットの限られた小さな街なので、どうやら現地滞在中はホテルとスタジアムの往復の日々になりそうだ。チェックインしてからホテルのレストランで昼食を摂って、急ぎの原稿を書いてから少しだけ横になる。

 17時にごそごそ起き出して、17時30分にタクシーを捕まえてこの日の練習場に向かう。250円ほどのタクシー代で目的地に到着。アブダビ在住の日本人のお子さんたちとの記念撮影ののちに、この日の練習は全公開で2時間ほど行われた。途中、JFA広報より長谷部誠の離脱の発表があり、練習後に当人のメディア対応があった。長谷部自身、いろいろ割り切れない想いもあっただろうが、まずはチームメイトを信じて完治に心がけてほしいものだ。20時すぎに撤収。帰りのタクシーの確保に少し手間取り、21時にホテルに無事帰還する。

 自室に戻ってからは、写真の整理とコメント起こし。ゆっくり夕食を摂る時間もなかったので、ルームサービスでピッツァをオーダーする。当地のピッツァは、生地が妙に分厚くて、あまり好みではなかった。どうやら取材期間中は、あまり食事は期待できそうにない。23時前に今日の最低限のミッション終了。これから「Jリーグ25周年」の続きに取り掛かろうと思ったのだが、時差ボケと移動の疲れで頭が回らない。というわけで、23時30分就寝。

彼はどのようにして地下鉄サリンの実行犯になったか

(残り 5173文字/全文: 6239文字)

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