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【無料記事】宇都宮徹壱=著『サッカーおくのほそ道 Jリーグを目指すクラブ 目指さないクラブ』が「サッカー本大賞2017」で大賞を受賞!

 速報です!『サッカー本大賞2017』にノミネートされていた宇都宮徹壱=著『サッカーおくのほそ道 Jリーグを目指すクラブ 目指さないクラブ』が本日、大賞を受賞しました。さっそく宇都宮から喜びのメッセージが届きましたので、皆さまにお知らせいたします。

 このたびは、このような素晴らしい賞をいただくことができて光栄に思います。ノンフィクションライターとしての受賞は、2010年のミズノスポーツライター賞以来ですが、幾つになっても受賞は嬉しいものです。版元のカンゼンさんをはじめ、制作に関わっていただいた皆さん、取材に応じてくださった各クラブの関係者の皆さん、そして本書を買っていただいた皆さんに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 今回の受賞は、書き手として感慨深いものでした。サッカー本大賞が始まったのは2014年でしたが、その前年に上梓した『フットボール百景』以来、いろいろあって3年近く書籍を出せずにいました。スポナビをはじめとするネット媒体に寄稿したり、ウェブマガジンで発表したりするのは、いずれも自分の重要な仕事の一部です。が、やはりノンフィクションライターを名乗る以上、ブックライターとしての活動を休んでいたことに忸怩たる思いがありました。3年ぶりとなる本書が、このような評価をいただいたことで、とても報われた気持ちになりました。

 それからもうひとつ。スター選手や人気クラブがまったく登場しない、日本のアマチュアサッカークラブをテーマにした作品が一定の評価を受けたことについても、深い感慨を覚えます。それは私の書き手の技量云々よりも、この国のサッカーには宝物のような物語が人知れず埋まっていることの証左だと思っています。周知のとおり専門媒体は減少傾向が続いており、こうしたマイナーなテーマを発表する機会はますます限られています。そうした中、書籍という形でこれまでの仕事を形にすることができ、なおかつ多くの方々に読まれたことに、業界のかすかな光明を見る思いがしました。

 早いもので、この業界で禄を食むようになって今年で20年になります。すでにベテランの域に入りましたが、今回の受賞を通過点として、今後もよりよい文章と写真を発信していく所存です。このたびはありがとうございました。

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